ssh1025 コラムを読もう [小論文]
<2017>
<ssh128加筆再録>*初出は2007年
大学の推薦入試のピークは11月上旬です。出願予定の人は、対策が必要な時期です。
「小論文は一朝一夕に書ける物ではない。早い時期から準備をしておくべきである。」一般論としては事実です。確かに、準備は早い方がいいです。
でもさあ、英語や数学やその他の対策だって、一朝一夕にゃあいかんでしょうに。
私のさほど長くもない経験からすると、教科学習こそ早くからしっかり勉強しておくべきだと思います。特に英数国。
別に小論の対策なんかラクだ、というんじゃないです。
ただ。具体的な出願先が決まって来ないと、小論の対策って、うまくいかないんですよ。特に、学部学科が絞られてないと、すごく大変。
今、推薦の出願を予定している人の場合は、もう具体的な出願先が決まってるはずです。これなら本格的な対策ができます。
今までこれといった小論の勉強をしていないという人も、落ち込む必要はありません。「この大学のこの学部学科に行きたい!」と強く思っている今こそが対策の時期にはベストです。
さて、その対策として、今すぐにでもできることを1つ。
新聞や雑誌のコラムを読みましょう。
ここで私がいうコラムというのは、署名がデカデカと入った記事と考えて下さい。
新聞や雑誌の通常の記事には、筆者の名前はついていないか、ごく地味にしか書いてありません。
しかし、新聞にも雑誌にも、記者や社員でなく、作家やタレントや学者やその他の人が書いている記事があります。それを読んで欲しいということです。
新聞や雑誌の通常記事は、報道のためにあります。報道は、公正中立が基本です(昨今はこれも相当怪しいですが)。報道には、(本来)意見を入れることはできません。こういう文章は、小論文の練習にはあまり役に立ちません。
一方、コラムの場合、筆者の意見がはっきりと述べられています。
みなさんが書く小論文は「意見文」です。意見文の勉強には、意見文が一番です。
新聞の社説も意見文ですが、社説ははっきり言って当たり外れが多すぎて(というかハズレが多くて)イマイチ役に立ちません。やっぱり、個人が自分の署名入りで、つまり自分の責任において書いた文章の方が腹が据わっているというか、しっかりした文章が多いです。
ただ、コラムをすべて読む必要はありません。
もしあなたが経済学部志望なら、経済ネタのコラムだけはチェックするようにしましょう。
よくわからんもの、つまらんものは、あまり気にする必要はありません。
何本かに1本、あなたの気持ちに引っかかるものがあるはずです。そういうものが、1本でも見つかれば、それがあなたの小論文のベースになります。これは、ものすごい対策になります。
もちろん、受験を控えている人でなくても、コラムチェックは有効です。
とりあえず、家で取っている新聞のコラム欄を開いて(だいたいいつも同じ面にコラムが載っている)見出しだけ見てみましょう。で、その見出しが、自分の志望する分野と関わっているようだったら、とりあえず取っておきましょう。で、一応目を通してみましょう。
つまらなかったら、ポイです。
しかし、ちょっとでも引っかかる語句や物言いがあったら、少ししっかり読んでおきましょう。
本当にあなたの志望への足がかりとなるようなコラムは、たぶん、そんなにたくさんはありませんし、たくさんは不要です。1つでもあれば、それで財産です。
そのくらいの気楽な気持ちで、コラムチェックしてみましょう。
(あ、学校や予備校の先生で、新聞や雑誌の記事を紹介するのが好きな人がいませんか?あれも一応チェックしてみた方がいいですよ。)
2017-10-29 21:15
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