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ssh83 接続助詞は使わない〜作文技術(4) [作文技術]

<2007>

 文章を書く上で、ある種魔物のような存在なのが「接続助詞」です。

 接続助詞というのは、
 「〜だが、」
 「〜が、」
 「〜なので、」
 「〜ので、」
 「〜して、」
 「〜したところ、」
 「〜する際に、」
 「〜けれども、」などです。(この中には正確には接続助詞でないものも混じってますが)

 接続助詞がなぜ魔物なのかというと、その典型として「〜ので」「〜なので」の危険性をssh19で指摘しました。
 「〜ので」「〜なので」という言葉は、それを使った瞬間に、それまでの文をすべてこれから言おうとすることの理由にしてしまう。
 すると、「〜ので」「〜なので」の後ろには前半部分の結果しか述べられない。面接でこれをやると、まず間違いなく言葉につまる。

 で、これは、文章を書くときにも、まったく同様です。つまり、

 「〜ので」「〜なので」:理由を表す接続助詞。その後ろには「結果」しか書けない。
 「〜が」「〜だが」「〜けれども」:基本的に逆説。よってその後ろには「逆のこと」しか書けない。
 「〜して」「〜したところ」:英語で言えば「and」のお仕事。その後ろには「それからどうした?」しか書けない。
 「〜する際に」:英語で言えば「when」の意味。「その時にどうするのか、どうなるのか?」しか続けられない。

 というふうに、接続助詞の後ろというのは、書ける内容が極度に制限されます。

 ふつう、文章というのは、考えながら書き、書きながら考えるものです。
 むろん、書き出す前に大体のプランは立てるべきですが、それでも、頭の中に完全な下書きなんかできません。
 そうなると、これらの接続助詞は、「そのあと、何を書くか?」という面でものすごく不自由なものです。

 それに、接続助詞を使うと、一文が長くなります。
 次回以降扱いますが、日本語の文章は一文一文が短い方がいいのです。

 ですから、ssh19の面接の話と同様、接続助詞はなるべく使わないようにすること。
 なるべく使わず、文をそこで「。」を打って切ってしまうこと。
 これをやると、文章を書くのがずいぶんとラクになるはずです。
 

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