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ssh99 思考から小論文へ〜競争原理教育考を小論にしてみる [競争と共生]

<2007>

 ssh98はやたらと長くてぶっきらぼうで小難しい記事でした。が、これは意図的なものです。

 実は、ssh98は、「教育現場への競争主義導入について、キミはどう思うか?」という宿題を自分に課して、それに対して私の頭の中で起きたことをほぼそのまま実況中継的になぞったものです。

 まず、テーマが課される。
 私はあるテーマに対して考える時は、まずとりあえず、そのテーマに対する賛否双方のいろいろな意見を並べてみます。並べて比べているうちに、何か面白い視点に気付くことが多いからです。
 ただ、今回はそうはいきませんでした。(私自身が競争原理教育に懐疑的なので、うまく比べられなかったんでしょう。)

 賛否両論を比べてもあまり実がない時は、身近なできごとに目を向けてみることにしています。
 それで、選挙と大学入試について考えてみました。
 すると、「無投票当選」と「大学全入時代」というものを思い付きました。競争率が1を割ると、競争そのものがなくなる。
 選挙も入試も、定員オーバー分を「落とす」ためのもの。落とす必要がなければ選挙は行われない。

 こういうことに思い当たった時、私は「引っかかった」と言ってます。小論を書くヒントが見つかりかけている状態と言いますか。
 そして、この引っかかり、つまり「落とすための競争」ということにこだわっていたら、トドメに、昔やったクイズを思い出しました。

 トーナメントの試合数は、敗退チーム数と同じ。
 この時、私は「つかんだ」と思いました。自分の小論の切り口はこれだ、と。

 「競争は敗者をつくるためにある。」
 これで行こう。これなら独自性もあるし、競争主義に批判的な論が展開できそうだ。

 ただ、ここで舞い上がってはいけません。本当にうまくいくかどうか、検証してみないと。
 そう思って、オリンピックの代表選考や商品の競争について考えてみたら、うまく行きそうでした。
 これで脳内下書きは終了です。あとは小論のルールに従って、「意見と論拠」の形で書くだけ。

 意見は「競争主義は教育にはなじまない」。
 論拠はもちろん、「競争は敗者をつくるためにあるから」。
 ここに、選挙か入試かトーナメント試合数か、どれか一番うまく書けそうなものを実例として添えれば、うまいことまとまりそう。
 
 実際に小論にしてみたものは、次回以降お示しします。が、冒頭がどうなるかは、もう想像がつくでしょう。
 
 ところで。
 ssh98では、2回ほど、重要な判断が行われています。
 テーマの絞り込みです。

 冒頭近くで、「生徒の競争はここでは扱わない」と書きました。
 終盤では、「評価の話はやめよう」と書いてあります。
 私はここで、2つのネタを切り捨てたわけです。
 切り捨てたのは、重要でないから捨てたのではありません。
 生徒同士の競争も、教員評価も、社会的に非常に重要なテーマです。
 しかし、とてもじゃないが、そこまで手を伸ばしたら原稿用紙が何百枚あっても足りません。
 それに、いろんなネタを扱うと、どうしても深く掘り下げて考えることができなくなります。
 深く掘り下げるためには、思い切って絞り込まなければならない。
 (実際、生徒の競争ということを考えると、例えば運動会は「敗者を生み出すための競争」とは言えないわけです。)

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