ssh117 競争主義の成れの果て〜ssh的足立区学力テスト問題考

<2007>

＞学校ぐるみで成績向上「不正」の疑いも　足立区立小(記事本文はリンク切れ)

　東京都足立区が区内の全小中学校で2006年に行った独自学力テストで、とある小学校が障害児を集計から外していたんだそうで。で、どうもテストそのものにも手心が加えられていたらしいという記事。
　この学校、たった1年で学力テストランキングが44位から1位に大躍進した話題の学校なんだそうで、知りませんでした。非東京都民たる私にとっちゃ、話題でも何でもなかったですわ。
 
　まあ、事情はいろいろあるんでしょうけどね、インチキはいけません。野球界なら裏金問題、食品会社や建築会社なら偽装問題、政治家なら架空会計問題と、確かに世の中インチキだらけですけどね。
　せめて学校くらいは慎まんと。

　ただ、こういうことは言えると思うんですよ。

　曰く「競争主義で教育を活性化せよ」
　曰く「保護者に選ばれない学校に存在価値はない」
　曰く「ダメな先生にはやめていただく（by晋三坊っちゃま）」
　こーゆーのが「改革」だってんですからね。
　しかも日本国東京都ってとこは、学校間競争でも君が代斉唱でも何でも、教育行政が猪突猛進、脇目も振らずに（生徒も保護者も見ないで）ひたすら激走まっしぐら。
　学校はどんどん統廃合、教員はどんどん処分しちゃいます。

　学校関係者の気持ちとして、目先の評価がえれえ気になるのも、それこそしょーがないってもんです。

　ま、同情の余地はないこともないけど、私ゃこの学校のやったことには全く賛同できませんんね。
　学校の先生なんて仕事を選んじまった以上、ヤセ我慢でも意地でも何でも、目先の利益よりも正義や理想を選ぶべきでしょうに。
　ガッコのセンセから正義感とか青臭い理想主義が無くなっちゃったら、どーすんですか？

　競争主義が教員のモラルを壊すーなかなか興味深い事件です。