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ssh1082 年度始めのご報告など [ご挨拶&エッセイ]

<2019>


 新年度もあっという間に1ヶ月過ぎました。メディアを通じて伝わってくる世間は10連休だー!と盛り上がっております。現実はそうでもないのでしょうが。

 筆舌に尽くしがたい2018年度がなんとか終わりまして、私も新年度に入っております。

 年度が変わって、いささかの変化も生じました。本日はそこいらへんのご報告を。


 本年度は人事異動はなく、昨年度までと同じ高校で働いております。新しい環境への適応が年々苦手になっている私としてはありがたいことです。校務分掌も変更なく、相変わらず進路指導とダンス部を担当しています。


 内田良らの活動のおかげで中学高校現場の部活のブラックな実態が問題視されるようになってきました。いいことです。

 本校は部活動が大変盛んな学校です。しかしここ数年は学業との両立のためけじめをつけていく方向に舵を切っています。定期考査前の一週間はオフです(大会がある場合は職員会議に報告して了承を取った上で短時間の練習)。放課後の活動は18:30ですべて終了させます。土日についても大会前でなければどちらかをオフにする方向で動いています。

 私が顧問を務めるダンス部も同じ流れになっています。現在、とても熱心に指導をやってくれる先生がコンビを組んでくれて、おかげでずいぶんとラクをさせてもらっています。その先生も今年は朝練習を可能な限りなくしています。県内のダンス部を見ても練習時間と成果は必ずしも相関していません。十分な睡眠時間と休養を与えた方がパフォーマンスも向上するということでしょう。

 そういうわけで部活動はかなりラクをさせてもらってますが、連盟の仕事は相変わらずでして、今年も事務仕事はいっぱいあります。



 進路指導の仕事は、まあ慣れているのでいいんですけど、それにしても長くなりましたね、進路指導。

 現任校に赴任したのは5年前で、その時に進路指導室常駐になり、そのままずっと居座っています。英語科の先生方の部屋には一度も常駐したことがありません。私ゃなんの先生なんだ。

 つーか、前々任の学校で担任を持った時(20年くらい前)に学年主任の先生にいきなり「進路やってくれない?」と言われて、それからほとんどずーっと進路指導の担当やってるんですよね。巡り合わせと言うべきなのか、学年主任の先生が慧眼の持ち主だったというべきなのか。


 進路指導は面白いのか?

 面白いのは確かです。ただし、怖いです。怖さの方が大きいかな。

 怖いというのは、生徒の人生の方向性を決めてしまいかねないから。大学受験の場合、大半の高校生の最終学歴の決定に大きな影響を与えてしまう。怖いですよ。


 2年前に教え子の女子3人と会う機会がありました。みんな優秀なのですけど、明治学院大で英語の勉強をした学生が、自分が明学に進んだのは私が勧めたからで感謝していると言いまして。

 素直に喜んでりゃいいのかも知れませんが、私ゃちょっとビビリましたね。あー自分はこの子の人生にずいぶんと深く関わってしまったんだなと。


 高校の恩師がかつて、地元国立大学への進学を口にする優秀な生徒にもっと上を目指せと指導し、首都圏の有名国立大学合格を実現させました。その学生は山岳部の活動中に事故に遭って亡くなってしまった。自分があんな指導をしなければ彼は死なずに済んだのかもしれない、という想いは消えないそうです。


 そういう怖い進路指導ですが、面白いのも確かです。

 何が面白いのかというと、自分の知識が広がる。


 理学と工学で迷っている生徒に相談を受けたらどうするか?

 化粧品業界で働きたかったらどんな学校に行くべきか?

 鉄道の運転をしたかったら大学に行くのは是か非か?

 建築と土木の違いは何か?

 薬を作りたかったら薬学部に行かないといけないのか?

 英語を活かして働きたかったら国際なんとか学部に行くのが最善なのか?

 アナウンサーになりたかったらどうすべきなのか?CAは?経営者は?


 高校生から浴びせされるイノセントな疑問に、いちいち真面目に答えてやりたい。そのためには自分がいろんなことを勉強しないといけない。

 進路指導に関わるようになってから、大学・学部学科・仕事・資格などなど、いろんなことを勉強するようになりました。


 進路指導室には大学・短大・専門学校・官公庁などなどいろんなお客さんが来ます。中には勤務校とはほとんど無縁なお客さんも来ます。

 学校によってはそういう来客をえらく冷たく扱うらしいんですけど、まーもったいない。関わりの薄い人こそ、自分の知らないことをたくさん教えてくれるじゃないですか。

 私は進路指導室常駐という立場を悪用(?)して、自分の個人的な疑問を片っ端から質問します。で、面白い情報はすぐに同僚さんに伝えます。情報共有と言えばカッコいいですけど、面白い話を聞くと他人に言いたくてしょうがないのですね。人に話すと記憶も定着しますし。



 一方、家族の方がいささか変化がありました。

 長男が大学を卒業して就職しました。ただいま研修期間中で、会社の寮に仮住まいです。配属が決まるのは6月だか7月だかで、それまで彼の荷物は我が家に山積みです。3月の引っ越しは夜逃げのような感じで荷物はまさに放り込んであるという状態で、さすがにこれじゃアカンということで、帰省してきた小僧と少々片付けました。

 長男は神経質なくせにいい加減で(冗談じゃなくて本当にそうなんです)、整理整頓は超苦手分野です。放って置くと悲惨なことになります。というか、実際になりました。こっちが手を出さんことにはどうにもならんのですわ。

 今のところ、何かと話題のブラック企業みたいなことはないようです。先日体調を崩したときも医者に連れて行ったくれたそうです。


 しかしまあ、21世紀の日本で子どもを就業させるってのは、兵役に出すような不安感を伴うんですかね。嫁サンは女親ということでその会社大丈夫か大丈夫かとずいぶん心配してました。私から見ると心配し過ぎ、余計なこと言い過ぎという感じでしたけど、私も内心けっこう不安でした。「キミシニタモウコトナカレ」ってな感じですよ。


 長男が就職したので、長男と同居していた長女は単身者向けのアパートに引っ越しました。なかなかいい物件で、兄がいるのがうっとうしいと日々グチっていた彼女は一人暮らしができてさぞやハッピーなのかと思ったのですが、いざ一人になったらすっかりだらけてしまったようです。昨年まではけっこう頑張って交代で食事の用意やら何やらしてたんですが、現在は食事も相当な手抜きになってるようです。適度なストレスってのは必要なんですかね。


 次男は心身の不調でリハビリ中です。ただ、3月の引っ越しで一番頼りになったのは次男でした。まだまだ時間はかかると思いますし、親の欲目というのも十分に承知してますが、たぶんそのうちトンネルを抜け出すと思います。



 かくいう私ですが、この3年間の忙殺は想像以上にこたえていて、身体のあちこちがすっかり鈍ってしまいました。

 10年くらい前から筋トレと自転車通勤を日課にしていたのですけど、ここのところそれが全然できませんでした。久しぶりに腹筋やったら腹筋がつってしまいまして。腹筋がつったことってありますか?ないですよね。こうなると筋トレのための準備筋トレが必要なんですわ。10年前がまさにそれで、普通の筋トレができるようになるまでけっこう時間がかかりました。

 おかげさまで筋トレはできるようになりましたが、握力だけはトラブってます。3月の引っ越しでやたらめったら物を持ち上げたりロープを縛ったりしたせいか腱鞘炎みたいになってしまいまして。日常生活は支障ないんですが、ちょっと力仕事すると握力がすぐに音を上げてしまうんです。困ったな。



 なんだかわけのわからないご挨拶になってしまいましたが、本年度もスーパー小論文ハイスクールをよろしくお願いいたします。