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ssh1094 みちのく1.5人旅 その3 田沢湖編 [ご挨拶&エッセイ]

<2020>


 みちのく1.5人旅。3日目は長男と田沢湖へでかけました。

 盛岡はかなり内陸の街で、秋田との県境は割と近く、盛岡〜田沢湖間は50kmほどです。JR田沢湖線すなわち秋田新幹線のルートと平行している国道46号線を西に向かって走りました。

 この日の天気はあまり良くなく、標高が上がるにつれ雪が降り路面も雪が積もっていました。道の駅のライブカメラを見た時はかなりビビったのですけど、まあ行けるところまで行ってギブアップしたら引き返そうということで先に進みました。
 結果、降雪も路面状況も心配したほど悪くはなく、無事に田沢湖に到着しました。ただ、着いた時は雪も風もかなり激しかった。横殴りの雪混じりに田沢湖が現れた時は2人してゾーっとしました。




 田沢湖といえば日本で最も深い湖として有名ですが、もう一つ有名なのがクニマス。戦中の治水事業で湖水が酸性になってしまい生息していた魚は全滅。田沢湖固有種のクニマスは絶滅となりました。そのクニマスが山梨県の西湖で発見されたのが10年ほど前。現在、田沢湖にクニマスを戻すプロジェクトが始まっています。


 クニマスについては知らないこと・誤解してることがけっこうありました。

・マスは通常水深の浅いところに産卵するのに対しクニマスは水深200mほどの深いところに産卵する。そのため生態に謎が多い。 

・マスの卵を他の湖に運んで繁殖を試みることはかつてはよく行われており、クニマスも20世紀初頭に長野・富山・山梨などに卵を運んだ記録がある。

・そういった記録があったため、どこかの湖にクニマスが生息している可能性はあり、1990年代にクニマス発見プロジェクトが行われた。だがこの時は発見できなかった。

・マスの体色は環境などに影響されやすく、見た目だけで種の特定をすることが難しい。

・山梨の西湖に放たれたクニマスは条件が良かったらしく交雑することも捕食され尽くされることもなく繁殖していた。地元の人たちはクニマスとは知らずクロマスと呼んでいた。これが調査の結果クニマスであることがわかった。


 田沢湖は湖水のpH改善が進められており、かつてに比べるとたいぶ中性に近づいているようです。しかしまだ魚類には厳しい環境で、現在田沢湖に生息しているのは酸性水に強いウグイだけです。



 みちのく二人旅はここまで。息子とは夕食後に別れ、私は夜行バスで帰路につきました。家に帰ったのは翌日です。


 このツイートの通りでして、今回の旅行で改めて自分は東北地方が好きなのだなと思いました。

 私は旅行好きな方ではありません。旅行中って落ち着かないんですよね。アウェー感というのか、自分は本来ここにいるべき存在じゃないみたいな感じがして。無事に帰れるかなんて考えちゃったりして。

 でも東北はなんか落ち着く。居心地いいんです。ホームとまでは言わないけど、ずっとここにいてもあんまり問題ないような感じがして。何でですかね。


 3泊4日(1泊は車中泊)のみちのく1.5人旅はこれにて終了です。