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ssh1117 D-164チューンアップ最終章 [DIY記]

<2021>


 例年の年末年始は家族や親類があつまって会食したりお出かけしたりで、けっこうやることが多いのですけど、この年末年始はそういうことがあまりありません。親類も来ないし、嫁サンも子どもたちもてんでに仕事やらお出かけやらで、私はあまり用事を仰せつかりません。つまりヒマです。おかげでこの年末年始は思う存分DIY三昧です。


 今回ですが、今月上旬から取り組んだD-164チューンアップが完了しましたので、そのご報告を。


 はっきり言ってD-164を現在の書斎に置くのはかなりムリがあります。元来は開口部を外に向け、床に直に置くシステムです。奥行きは180mmしかないですが、縦横は910mmx600mmとジャンボサイズ。D-101Sスーパースワンも快調なのでD-164をわざわざ置く合理的理由はありません。ありませんけど、20代のとき初めて自作した思い入れたっぷりのスピーカーです。塗装をやり直し、新しいユニットを取り付け、脚をはかせて壁に直付けしてオーディオラックとスーパースワンの後ろに無理矢理置きました。開口部は内側を向いていますが、この形でしか置けません。

 で、やってみたら、低音がまるで不足していた。正確には低音はちゃんと開口部から出ているのだけど、リスニングポジションに届かない。ラックが邪魔していました。

 そこで上述のツイートのように、開口部にベニヤ板を設置し、下方向に低音が放射されるようにチューニングしました。ディスプレイも後方に移動しました。これは一応成功して、チューニング前よりも低音の量感は増えました。


 この夏、ベニヤ板の補強を考え、一旦外してみました。せっかくなのでと外した状態で鳴らすと、あれ?外す前と大差ありません。

 ここから、あーでもないこーでもないと思案が始まりました。

 で、ようやくと言うべきか、なにを今さらと言うべきか、ホーン開口部周辺にものが多すぎるのがいけないんじゃないかと気づきまして。

 まずラックのレコードを全部抜き取ってみました。が、効果は毛ほどのものでした。

 次に、ラックを思い切り前方に動かしました。すると、これは効果がありました。リスニングポジションでもかなりしっかり低音が聞こえます。

 つまりは、ホーン開口部をなるべく空けてやるというのが正解らしいです。


 しかししかし、またここから悩みます。

 設計者の長岡鉄男が生前書いてましたけど、オーディオ好きにとって「リビングかリスニングか」というのは永遠の宿題です。暮らしやすさを優先すると音響面は犠牲になる。逆に音響優先で機器や家具類をレイアウトすると暮らしにくい部屋になりがちです。

 ラックを前に出せば済む、というわけにもいかないんですよ。前に出せばそれだけ邪魔になります。ラック後方には窓があります。ここのカーテンの開閉ひとつ取っても、ラックはなるべく壁に近い方がいい。

 そもそもこのオーディオラックは、D-164を作った頃に自作したものです。この時は畳の部屋でも安定するものというのが必須の条件で、そのために全高を抑えて幅を広く取りました。横型ラックの場合、縦に2列機器が収まるのがいいんですけど、そうすると幅が1mを超えてしまいます。いろいろ考えた末の縦640mm・横900mm・奥行き400mmでした。

 現在の書斎はフローリングですんで、横型で丈の低いラックである必要はありません。ラックの再制作は常に頭にありました。で、今月もかなり真剣に考えました。ラックを縦型にして幅を抑えればD-164の開口部周辺は広がります。

 ところが。第2次安倍政権以降の円安のせいか、はたまたアベノミクスとやらの失敗のせいか、かつて4000円ほどて買えたカインズホームのラジアタパイン集成材(1820x910x18mm)が、現在なんと6980円です。こんなに高価になってしまってはおいそれとDIYはできません。ということで、ラックの再制作はポシャりました。

 ということで、ラックをうんと前に出すことでチューンアップすることにしました。

 もちろん、このままでは良くないです。窓&カーテンの開閉には苦労するし、できることならラック背面へのアクセスも改善したいところです。で、ここでまたまた、DIY魂発露というべきか、猿知恵が湧いてきました。

 左側の壁にある自作の書棚は奥行きが225mmしかありませんが、右側の壁にある市販品の金属ラックは奥行きが300mmほどあります。このままでは右側だけが動きません。しかしじーーーっと見ているうちに、棚板を1枚抜けばいいことに気づきました。かくしてスーパースワンは左右とも50mmほど移動しました。たかが5センチと思うかも知れませんが、これだけ動くとラックとスーパースワンの間がかなり空いて、足を突っ込める幅です。


 こんなに動かすと音への影響が心配です。D-164がよくなってD-101Sスーパースワンが悪くなったのでは本末転倒です。サウンドチェックはちょっと緊張しました。


 スーパースワンについては、以前より低音の量感が減った感じです。

 ただ、以前がちょっと出過ぎな印象でもあったので、このくらいが丁度いいのかも知れません。

 バックロードホーンの低音は、設置場所によってかなり変化します。しばらくこの状態で使って、改善の余地ありと思ったら前後左右に移動させてみようと思います。

 まあ、トータルではスーパースワンの方がD-164よりも上ですね。それは納得なんですけど、私としては思い入れのあるD-164を少しでもいい鳴り方にしたいという野望がありまして。また何か猿知恵が湧いたら記事をアップしようと思います。

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