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ssh1119 CF-1480リフォーム再挑戦 [DIY記]

<2022>

 ソニーのラジカセ、CF-1480のリフォームに再び挑戦しました。そのご報告。


 「スタジオ1480」の愛称で売り出されたCF-1480は、私が小学生のころ、兄と共用ということで買ってもらったラジカセです。実家でホコリをかぶっていたのを6年ほど前に救出し、やれる範囲で分解掃除を施し、なんとかラジオはちゃんと作動するようになりました。

 一方のカセットは、動くことは動くようにはなりましたが、回転は安定せず音もイマイチどころかイマハチという感じ。別に普段使うものじゃないのでこれでいいっちゃあいいんですけど、直るものなら直してやりたいとは思っていました。

 モーターの不具合は長時間動かすとよくなることがあります。で、昨年、数時間動かし続けてみました。結果、まったく動かなくなりました。あらまあ。


 まあ、私が小学生のころっつーたら、かれこれ50年前です。半世紀も昔のキカイですから、ラジオがちゃんと鳴るだけでも立派なもんです。ということでしばらくCF-1480のことは諦めていました。


 気が変わったのは、ヤフオクでジャンクのCF-1480を見つけたから。もしかしたらパーツ取りで状況が改善するかも。入札を試みたところ、あっさり一発で落とせました。半世紀前のジャンク品ラジカセなんて誰も興味ないんでしょう。送料込みの2000円は悪くないお値段でした。



 ラジカセのメカデッキ部分は難敵です。TC-K222ESGやFX66とは比較にならないほど複雑です。一つのモーターでキャプスタンもリールもカウンターも回す。ソニー自慢のフルオートシャットオフはカセットのボタンだけでなくラジオのスイッチもバン!と戻して電源をオフにしますが、この機能を作動させるのもモーターからに動力が必要です。改めて眺めると、よくもこれだけのカムやらバネやらロッドやらを組み合わせたものだなと感心します。多くの部品が頑丈な金属製であるのは最近のメカとはだいぶ違います。


 モーターの交換そのものは割と簡単でした。さて、期待して動作実験してみたのですが、うーーーーむ。あまり芳しくありません。回転ムラもあるし、なにより回転がはっきり遅い。

 考えられる原因を入り口から挙げていくと、

1. 電源回路の問題。モーターに供給される電源の印加電圧が低く、安定していない。

2. モーターの問題。取り替えたモーターもガタが来てる。

3. メカの問題。ベルトやアイドラーのスリップ・グリスの固着など。

4. テープ走行系の問題。ピンチローラーのスリップ・テープパスのズレなど。

5. カセットテープの問題。テープの巻きムラやたるみ・カセットハーフの変形など。

6. カセットハウジングの問題。カセットがうまくはまっていない。

 じっくりチェックしてみましたけど、3.から6.はどれも該当していませんでした。2.は大いに可能性がありますが、これが原因ならギブアップです。

 DIYで対処できるのは、残る1.のみ。


 古い機器の修理を行う業者や手練れの方々の情報によると、電解コンデンサーというのは半導体の中でも寿命の短いもののようです。コンデンサーの劣化がなんか悪さをしてる可能性は十分考えられます。

 ただ、電子回路はドシロウトゆえ、どのコンデンサーがモーターへの給電に関わってるかはI have no idea.です。なればこの際、片っ端から交換してやることにしました。規格と取り付けさえ間違えなければ、交換でトラブルが発生することはないはずです。

 電解コンデンサーはパーツ屋で購入しました。全部で1000円はしなかったです。実は一番高かったのはハンダ吸い取り器。今後も使うだろうと購入しました。


 
 何日かかけて交換できそうな電解コンデンサーを全部交換し、改めて動かしてみました。

 結果。再び、うーーーーーーむ、でした。

 どうやら原因はモーターのようです。代替品が手に入らない限り、やりようがありません。今回はここでギブアップです。

 落胆しながらも、全動作を確認せねばと、ラジオのスイッチを入れてみました。すると、あれ?こちらは明確に良くなっています。はっきりと音が良い。チューナーの基盤は一切いじくってないのに。

 おそらく今回交換したコンデンサーの中に、アンプ部のものがあったんでしょう。まったくの徒労ではなかったということで、ちょっとだけ慰められました。


 今後ですけど、モーターの代替品が手に入るのを気長に待ちたいと思います。

 CF-1480のメカデッキ部分は、一見したところ、TCM-1390のものと似ています。TCM-1390は業務用のカセットコーダーで(ソニーはレコーダーと呼ばずにコーダーと呼ぶ)、50代以上の英語教員なら誰もがお世話になったマシンです。最大の特徴はスピーカーで、大きなボディの背面に16cmくらいの巨大なスピーカーがついていました。操作パネルは教員側、スピーカーは生徒側を向いているわけです。もちろん大出力で大きな音が出せました。電源コードも長ーいものがついていました。

 TCM-1390は20年くらい前までは普通に使われてましたから、こいつのジャンク品には程度のいいモーターがついている可能性があります。互換性があるかどうかは実験してみないとわかりませんが。


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