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ssh1128 夏休み超大型企画〜SONY BRAVIAのDIY修理 [DIY記]

<2022>

 今回は、shira史上最大サイズ・最大重量・最大規模・最重要機器の、最高難度にして最低予算のDIY修理のご報告です。


 8月某日、12年モノの液晶TV、SONY BRAVIAがピタリと作動しなくなりました。

 次男によると、スイッチオン直後にSONYマークが出て起動しようとするものの、すぐ消えて、パイロットランプが赤く6回点滅する。何度やっても、その繰り返し。

 4Kの新しいTVを買おうとはしゃぐ長女に「修理するに決まっとるだろ」と言った私、さっそくサービスセンターに電話します。

 待たされること約3分。先方のお返事は、ランプ6回点滅はバックライト不良のときに出るものだが、古い機種ゆえすでに修理対応期間は終了しているとのこと。つまりメーカー修理不能。再びはしゃぐ長女。


 一方、私と次男は、別の理由でウキウキします。修理不能で買い替え必至となれば、どんなにいじっても怒られないぞ、と。

 リビングには長女が学生時代に使っていたアクオスをとりあえず設置。ブラビアは私と次男の手で座敷に運ばれ、開腹されます。


 DIY修理のイロハのイはお掃除です。内部のホコリや湿気が悪さをしてることはよくありますし、そもそも汚いよりもきれいな方がいいに決まってます。
 豚児が小さかったころVHSビデオデッキが動かなくなったことがありましたが、開腹したら開口部から放り込まれた玩具類がいっぱい出てきて、おまけに回転ヘッドはベタベタでした。ジュースをこぼしたビデオカセットをそのままデッキに放り込んだんでしょう。この時はガラクタを取り除いてヘッド周りを水やアルコールで徹底的にクリーニングしたら直りました。
 ということで、エアダスターでホコリを吹っ飛ばし、掃除機で吸い出し、エレクトロクリーナーをぶっかけて洗浄します。が、世の中そんなに甘くはなかったです。
<2022.8.21.追記>
 ブラビア内部は全体としてはわりときれいでした。ホコリはスピーカーのある下部に固まっていて、基板に目立った汚れはなかったです。
 DIY好きにとってネット社会は誇張抜きに天国です。かつてなら入手不能だった情報が自宅にいながらにして手に入ります。ちょっと英語が読めれば、回路図でもサービスマニュアルでもOK。私のTC-K222ESGも英語のサービスマニュアルをダウンロードして修理しています。
 またありがたいことに、DIY好きの人は、自分のDIYをブログやホームページで公開してくれるんですね。だから、徹底的にググれば、運良く欲しい情報にヒットすることがあります。ほとんど宝探しのようなものですが、宝探しは嫌いじゃないです。
 さて、1〜3の可能性についてチェックしてみました。
 まず1ですが、スイッチを入れると、一瞬ですがSONYロゴが映って起動しようとしたのち消えます。もしバックライトがイカれていれば、まったく点灯しないはずです。
 2も同じ理由で除外です。念のため配線を引っ張ったり曲げたりしてみましたが、状況に変化はありませんでした。
 原因は基板にありそうです。

 メーカー修理の場合、この基板を交換して対応するのでしょう。私も最初はそれを考えました。
 しかし、基板の入手はそんなに簡単ではありません。海外通販なら買えないこともないですが、1枚8000円から15000ほどと高価です。たまにヤフオクにも出るようですが、現在は出品がありません。
 それに、仮に基板を買ったとして、それで確実に直るという保証もないのですよね。1万円前後のカネ出して空振りは困ります。それだったら新品の4Kを買う予算に回した方がずっと合理的です。
 こんな感じで数日が過ぎ、半ば諦めてました。家族と電気屋回りもして、50型液晶4Kを12万円くらいでと構想してました。このまま新品買うのもいいかと、気楽になりつつ、それでもヒマにまかせてネットをいじっておりました。
 アタリというのは、得てして期待してないときに来るものなんですね。来ましたよ、アタリが。
 1つ目の宝石は、この方のブログ。 
 これはちょっと感動的ですらあります。あまり腕に覚えがあるわけでもないのに、うちの物件とまったく同じ症状の出たブラビアを、それこそ匍匐前進のように1つ1つ可能性を探りながら直そうとしていきます。多くの方々のリプからヒントと勇気をもらい、ついに最後にチップヒューズにたどり着きます。「電車男」みたいです。
 2つ目の宝石は、電気電子工学に長けた方の記事
 この方は回路を見てテスターでパーツをチェックし、チップヒューズ切れを発見します。私の作業はこちらを参考、というか猿真似させてもらいました。
 ヒューズはしごく安いパーツです。0.5A 250Vと5A 250V、どちらも1本55円(税込)でした。これなら空振りしても全然痛くないです。同じ規格でもいろんなサイズのものがありますけど、扱いやすそうな小さなものにしました。
 ゼムクリップ使って金具を作るのはssh1114でご紹介したSTR-22のランプ交換でやったものです。2回めともなると慣れたもので、わりとあっさり基板に取り付けられました。
 このやり方、ブログ主さんも書いてますけど、あまりお行儀のいいやり方じゃないのですよね。私も他人のキカイなら絶対にこんなことはやりません。けど自分のものならやります。理由は後述。
 2つのヒューズを交換し、基板を借りに取り付け、通電。いきなり火を吹いたり家中の電気が落ちたりすることはまあないでしょうけど、大きなキカイゆえ、いつにもましてスリリングでした。
 いやあ〜、直りましたよ。素晴らしい。大したもんだよ、私。修理費はヒューズの110円だけです。


 さて、今回のDIY修理ですけど、ヒューズの取り付けがけっこうお行儀悪いんですね。もし中古品がこんな状態だったら相当怒ります。

 DIYには、ゼニがかからない・メーカーが直せないものでも直せる(ことがある)・自分のスキルが上がる・楽しい・達成感がある・ブログのネタになる等々のメリットがあります。

 けど、実は一番大きなメリットは、自分が直したものが自分の手元にあることです。手元にあるから、修理後の個体はずっと動作確認を続けられます。調子が悪くなったらまた対応すればいい。

 他人のキカイだとそうはいかない。調子が悪くなる度に見に行かなきゃいけない。お互い面倒です。

 だから私は基本他人様のものはいじらないです。いじるのは確実に直ってその後の危険がなさそうなものだけ。


 しかしまあそれにしても、古いコンポやラジカセから始まった私のシロウト修理も、高級アンプPM-14SA2のリレーを交換するところまで行ったかと思えば、楽器(デジタルピアノのペダル)を直し、とうとうTVまで直すところまで来てしまいました。次は何が私の毒牙にかかるんでしょうかね。


<2022.8.14.追記>

 自分史上最大にして最低予算と書き出しで大見得切ってますけど、これは誇張じゃありません。

 これまでDIYで直したものはいっぱいあります。子どもの玩具やTVのリモコンに始まり、ビデオデッキ・カーオーディオ・ママチャリ・洗濯機・マウンテンバイク・ラジカセ・カセットデッキ・レコードプレーヤー・プリメインアンプ・デジタルピアノ・バスルームの手すり交換等々。どれもまずまずなんとか直りましたが、タダというわけには行きません。たいていは部品をどこかで入手するか、代替品を見つけて対応しています。カセットデッキのゴムベルトだって通販で800円くらいしますし、自転車のチューブやワイヤーも結構高い。バスルームの手すりなんか1万円近くかかりました。

 だから、まさか不動のTVが55円のヒューズ2本だけで動くようになるとは信じられなかったのですよ。今日も長女がTV観てましたけど、ちゃんと映ってました。

 家人からすれば、ああまた映るようになったのね、くらいの感じなんでしょうけど、私的にはTVがちゃんと作動するたびに自分が交換したガラス管ヒューズに電気が流れるサマをイメージしちゃって、妙に感慨深いです。


<2022.9.20.追記>

 ブラビアがヒューズ切れを起こした原因は、落雷による異常電圧の可能性が高いみたいです。

 期日はしっかり覚えてないのですけど、8月の真夜中、どっかで落雷があってごく短時間停電したことがありました。寝室のラジカセが妙な電子音を出し、翌日見てみたら時計が0時00分表示で点滅してました。

 ブラビアは落雷の日に作動停止したわけじゃないのですけど、たぶんあの時に異常電圧がかかってヒューズが傷み、数日後にオダブツになったんじゃないかと思います。

 再発は避けたいところなんで、雷サージ機能つきのテーブルタップをブラビアと壁コンセントの間にはさみました。

 ブラビアは本日も快調です。

 

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