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ssh642 装飾語句を捨てる [作文技術]

<2013>

 

 小論文や記述テストの答案をチェックしていて、「はは~ん、こいつはかなりテレビを見てるな」とピンとくる生徒がいます。もちろん悪い意味で。

 

 テレビっ子(古い言い回しだなあ)の文章は、修飾語句がヘンテコなんです。

 

 最近の英語のテストで、鳥の身体がsmooth shapeであるということを問う問題を出しました。

 想定される正解は「滑らかな形状」「凸凹のない形」「流線型」あたり。

 ところが、ここに「しなやかな形」と書いてきた生徒がそこそこの人数いたんです。

 「しなやか」というのは、元来、弾性があるという意味です。そこから派生して、動き(しなやかな身のこなし、など)を表現するのに使ったりもする。でも、形状を形容する言葉じゃありません。

 

 「しなやかな形」という言葉に違和感を持たなかったとしたら、それはキャッチコピーのせいでしょう。

 TVや宣伝のキャッチコピーでは、印象を強くするために、わざと本来の意味とはちょっと違う用法を使います。意図的な誤用ですね。美味を表す「おいしい」を「おいしい生活」と使ってみせるとか。

 

 まずいことに、テレビっ子のみなさんは、ただでさえ不正確な修飾語句を、量的にも多用します。質も量も問題大ありでして。


 

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ssh470 「すごい」を禁句にしてみる [作文技術]

<2011>

 

 「すごい」

 この形容詞は、ホントに便利ですね。

 難関大学合格は「すごい」。

 毎日何時間も勉強する学生は「すごい」。

 オリンピック選手は「すごい」。

 大金持ちのセレブなお家は「すごい」。

 トヨタは「すごい」会社。

 台風や大地震の被災地は「すごい」被害。

 イチローは「すごい」プレーをする。

 非常識な行動を取ると「すごいことするねえ」。

 

 

 中学を出たばかりの高校1年生に、何かの感想文を書かせると、「すごい」のオンパレードです。

 まあ、ムリもないんですけどね。

 小学校でも中学校でも高校でも、学校が生徒に提示するもの=推薦図書やら映画やら講演やら何やらは、子どもたちにとって「いい意味で驚きのあるもの」を狙っています。

 その価値が本当に理解できれば、「すごい」という感想は素直に出てくる可能性があります。

 ただし。

 同時に、何でもとにかく「すごい」って書いときゃいいんだ、という生徒もいます。


 

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ssh388 字数調整のテクニック〜作文技術(8) [作文技術]

<2010>

 

 小論文に限らず、記述式のテストには字数の制限された問題がよく出ます。「下線部はどういうことか。30字以内で説明せよ。」なんて具合に。

 字数が少ない時はあまり問題ないんですよ。そういう時は相手も正解を想定しています。英語だったら、本文中に正解にあたる英文があって、それを訳すとだいたいその字数になる。

 ところがこれが100字とか200字とかいうことになると、想定される正解もなくて、なかなか面倒な話になってきます。

 

 字数が増えると、解答欄もただの罫線や枠じゃなくて、原稿用紙みたいになっています。中にはご親切に字数がわかるように数字をふってあるものもあります。いや~ありがたい。ありがたいんですけど、これが時々困るんです。

 

 字数制限のある原稿用紙形式の問題で、答案がある程度出来上がってから「あ、ここの句読点がおかしい」とか「いけね、送り仮名が違ってる」とか「ん~、この言葉遣いはよくない」とか、細かい修正をしたくなる時って、ありませんか?

 こういう時に、原稿用紙形式はすごく困るんですよ。

 文章を修正したら、修正前と字数が変わるのがフツーです。なのに、原稿用紙だとそれができない。

 答案の中途の5文字を修正したいと思っても、それが4文字や6文字になるように修正するわけにはいかない。そんなことしたら空欄か重複が出来てしまう。原稿用紙の使い方が守られていない答案はマイナス評価です。

 PCやケータイなら自動的に詰めるなりずらすなりしてくれますけど、原稿用紙はそういうことをしてくれません。

 だからって、大量に書いてある後半部分を全部書き直すような時間があるはずもない。

 

 後半部分を書き直す事なく、必要な部分だけを、ピタリと同じ字数になるように修正したい。

 そういう経験、アナタないですか?私はもう、頻繁にありました。


 さらに。字数制限がある問題の場合、答案は制限字数の90100%に納めるのが基本です。

 何とか終盤に進んだら、字数がちょっと足りないとか、オーバーしそうだとか、そういう経験、アナタ絶対あるでしょ?

 不足も困るけど、オーバーはもっと困る。字数オーバーは基本的に0点ですから。あ~あと4文字削れば完璧なのに~・・・てな苦悩を経験したこと、ありませんか?私はもう山ほど経験しました。

 

 今回の作文技術記事は、字数の微調整テクニックのお話です。


 

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ssh86 一文は短くなる〜作文技術(7) [作文技術]

<2007>

 ここまで7回に渡って文章を書く技術を紹介してきました。

 ・主述は接近させる
 ・読点を減らす
 ・接続助詞を使わない
 ・主題から書く
 ・修飾語句を減らす

 実は、これらのポイントをすべてまとめて実践する方法があります。

 「一文を短くする」ということです。

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ssh85 修飾語句を減らす〜作文技術(6) [作文技術]

<2007>

 不正確な文の例としてあげた、例の教育再生会議の報告文。
 私はこの文の決定的な問題点は、修飾語句が不明確であることだと指摘しました。
 つまり、どこからどこまでが「必要とされる力」を修飾しているのかが、まったく不明であると。

 ただ、似たような例は、かなりよくあります。
 その理由は、恐らく、日本語の修飾−被修飾の語順にあるのだと思います。

 日本語では、修飾語句は、被修飾語句の前に置きます。
 これが英語などのヨーロッパの言語だと、逆向きもあります。有名な例をあげますと、

 「これはジャックの立てた家に寝かせた麹を食べたネズミを殺した猫をいじめた犬を突き上げたねじれた角の雌牛の乳を絞った独りぼっちの娘にキスしたボロをまとった男を結婚させたツルツル頭の坊さんを起こした早起きの雄鶏を飼ってる麦の種まくお百姓」

 って、なんじゃこりゃ?

 すみません、これはわざと、読点も区切れもない状態で書いてあります。(ついでに言うと、出典元はひらがな表記です。)
 が、それにしても、この句の主役は、最後の「お百姓」です。そこまでは、ぜーんぶ、修飾語句。
 ま、これは元来が言葉遊び歌たるマザーグースの訳文ですから、必要以上にグチャグチャしてるわけですが、それにしても、主役は最後まで登場しません。

 原文は、これです。(不公平ではありますが、何せ外国語なんで、こちらは段落分けして書きます。)

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ssh84 いきなり本題を書く〜作文技術(5) [作文技術]

<2007>

 先日、実に情けない内容の電話をしてしまいました。
 
 「もしもし。えーとすみませんが、こちらを出る電車にちょうどいいのがなくって、○時○○分のやつしかないんですよ。それだと駅に着くのが×時××分なんで、それからタクシー拾ってそちらへ行くとして、集合時間に間に合うかもしれないけど、5分くらい遅れる可能性もあるんですよ。ですんで、間に合えばいいんですけど、もしかしたらちょっと遅れちゃいそうなんです。集合場所にじかに行くようにしますんで、そちらが別に何かしてもらう必要はないんですが・・・。」

 あ〜。今思い出しても情けない。恥ずかしい。なーにがスーパー小論文ハイスクールじゃ。まず自分が勉強し直せっての。

 何がマズいって、この電話、一番重要な用件が、ちっとも出て来ない
 この時、私が先方に伝えるべき一番重要な用件は、「集合時間に5分ほど遅れるかもしれない。」これです。電話を受けた相手が一番知りたいのは、そこです。
 あとのことは、相手が知りたければ、聞いてくるだろうし、知る必要がなければ、聞いてもこないはず。だから、別に言わなくてもいいことです。

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ssh83 接続助詞は使わない〜作文技術(4) [作文技術]

<2007>

 文章を書く上で、ある種魔物のような存在なのが「接続助詞」です。

 接続助詞というのは、
 「〜だが、」
 「〜が、」
 「〜なので、」
 「〜ので、」
 「〜して、」
 「〜したところ、」
 「〜する際に、」
 「〜けれども、」などです。(この中には正確には接続助詞でないものも混じってますが)

 接続助詞がなぜ魔物なのかというと、その典型として「〜ので」「〜なので」の危険性をssh19で指摘しました。
 「〜ので」「〜なので」という言葉は、それを使った瞬間に、それまでの文をすべてこれから言おうとすることの理由にしてしまう。
 すると、「〜ので」「〜なので」の後ろには前半部分の結果しか述べられない。面接でこれをやると、まず間違いなく言葉につまる。

 で、これは、文章を書くときにも、まったく同様です。つまり、

 「〜ので」「〜なので」:理由を表す接続助詞。その後ろには「結果」しか書けない。
 「〜が」「〜だが」「〜けれども」:基本的に逆説。よってその後ろには「逆のこと」しか書けない。
 「〜して」「〜したところ」:英語で言えば「and」のお仕事。その後ろには「それからどうした?」しか書けない。
 「〜する際に」:英語で言えば「when」の意味。「その時にどうするのか、どうなるのか?」しか続けられない。

 というふうに、接続助詞の後ろというのは、書ける内容が極度に制限されます。

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ssh82 「、」のいらない語順にする〜作文技術(3) [作文技術]

<2007>

 ssh80の続きです。
 今回は、「、」つまり読点(いわゆる「てん」)のお話です。

 いきなり結論から言ってしまうと、「、」は、できるだけ少ない方が文として上出来です

 次の文は小学校低学年のころに見た某学習雑誌の練習問題の例題。
 設定は、どこぞの警察から、指名手配のギャングとその子分の特徴を記した手紙を読み、その内容を理解するというもの。(よくこんなもん、いまだに正確に覚えているもんです。人間の記憶はヘンテコだ。そういう引用ですので、身体障害ネタになっているのはお許しください。)

 文面は、こう。
 「ジムは片目で、片足の子分を連れている。」
 で、その横に、2枚の絵が書いてある。
 ①は、隻眼の男性と、足が一本の男性のコンビ。
 ②は、健常者の親分と、隻眼&足が一本の男性のコンビ。

 問題そのものは「正しいのは①」と選べばそれでおしまい。この問題は、「、」の重要性を学ぶ問題なんでしょう。

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ssh80 主述は接近させる〜作文技術(2) [作文技術]

<2007>

 正確な文章を書く技術の小ネタ。
 ssh79で指摘した文章、一番まずいのは修飾語句の不正確さなんですが、その前に、簡単に片付く主述(主語と述語)の関係から。

 くだんの「私たちは、子どもたち一人ひとりが・・・」の文ですが、冒頭の「私たちは」という主語を受ける述語が、この文の一番最後まで出てきません。
 こういう文は、読んでいてイライラします。

 話が飛びますが、次の英文、訳してみて下さい。
 I think that James knows that my brother went to the United States last year.

 これ、主述が3組ある英文です。学生がよくやるのが以下のような訳。
 「私はジェームズが私の兄が去年アメリカに行ったのを知っていると思います。」

 わからないこともないけど、わかりにくい。なぜか?
 「、」がないからではありません。仮に「、」を打っても、「私は、ジェームズが、私の兄が、去年アメリカに行ったのを、知っている、と思います。」やっぱりよくわからない。
 では、なぜか。もうおわかりですね。
 例の教育再生会議の文と同じ理由です。(「、」をたくさん打ったら、ますます教育再生会議の報告文に似ちゃいました・・・。)

 主語と述語が、離れ過ぎ。

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ssh79 不正確な文章とは?〜作文技術(1) [作文技術]

<2007>

 今回からしばらく、文章を書く技術を扱いたいと思います。

 sshは小論文指導の場ですから、ここでいう「書く技術」というのは、自分の言いたいことを、読み手に正確に伝える文章を書くためのワザ
 であります。

 論述文に、美しさや感激的な部分は、基本的に不要です。重要なのは、正確に伝えることです。
 で、今回は手始めに、以下の文を御覧下さい。

◆◆◆  私たちは、子供たち一人ひとりが充実した学校生活を送り、自ら夢と希望を持ち、未来に向かって多様な可能性を開花させ、充実した人生を送るために必要な力を身に付けて欲しいと思います。そして、学校教育とともに家庭教育や大人社会全体の取組を通じて、我が国が永年培ってきた倫理観や規範意識を子供たちが確実に身に付け、しっかりとした学力と人格を磨き、幅広い人間性と創造性、健やかな心身をもって、21世紀の世界に大きく羽ばたいて欲しいと願っています。                        「教育再生会議第一次報告」より
                                    ◆◆◆

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