ssh1139 パイオニアPL-30LIIのトラブルシューティング [DIY記]
<2023>
メインシステムのレコードプレーヤー、パイオニアPL-30LIIにトラブルが発生しました。
本日はそのトラブルシューティングのご報告。
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shirasshパイオニアのレコードプレーヤー、PL-30LIIがトラブったので修理を試みる。
20年以上前、知人が処分するというので譲り受けた。 https://t.co/YumOfsLqIu02/28 05:32
取扱説明書もカートリッジもない状態でしたが、通電するとちゃんと動きました。それまで使っていたテクニクスSL-Q3を当時の同僚さんにお譲りし、選手交代となります。
いざ使おうとするといろいろと不具合がありました。特に困ったのはアーム周りで、角度は前下がりだし、リフターも効かない。しかしあれこれいじくっているうち、アームもリフターもちゃんと高さが調整できるようになっていることに気づき、適当に調整して無事使えるようになりました。当時はインターネットもまだ普及してなかったので、調整はまったくの手探りです。
カートリッジはオーディオテクニカAT-F3。MC型のカートリッジとしては手頃な価格のハイCP品です。現在でも生産されているようです。しっかりした作りのプレーヤーと組み合わされてなかなかの音を出してくれました。
*訂正:AT-F3は生産終了しています。
さて、時は流れて2023年、気まぐれで久しぶりにレコードをかけようとしたところ、針が降りません。
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shirasshアームリフターが作動しなくなったPL-30LII。リフターのスイッチをどんなに押しても反応せず、アームが上がりっぱなし。これではレコードがかけられない。 https://t.co/CtjHnUMWlb02/28 05:48
PL-30LIIはマニュアルプレーヤーではありますが、純マニュアルではなく、オートリフトアップ機能がついています。これはレコードが終わるとアームが持ち上がり、同時にターンテーブルの回転も止まるもの。音質重視でマニュアルプレーヤーが欲しいけど、レコードが終わっても針が降りっぱなし回転しっぱなしでブツッブツッと無粋な音が出るのはやはりイヤなものです。オートリフトアップは音質と便利さの妥協点として人気の機能でした。
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shirassh裏から観たPL-30LIIのリフター部分。多くのプレーヤーのリフターがオイルダンブの機械式なのに対し、これは電磁式。一種のリニアモーターで、通電するとリフターが下がるらしい。 https://t.co/fKOw1awPsk02/28 05:57
さて、私のPL-30LIIですが、オートリフトアップどころか、リフターがまったく下がりません。アームをどこに動かしてもダメ。リフターのスイッチをいくら押してもまったく作動しません。これではレコードがかけられません。どうやらリフターへの通電がないみたいです。
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shirasshPL-30LIIの回路は裏蓋を外すと出てくる。いつものようにエアダスターと洗浄剤を吹き付けたが徒労に終わる。
恐らくリフターへの通電がトラブっているのだが、どの半導体がどの仕事をしてるのか皆目検討がつかない。 https://t.co/biQ2WA6uZ702/28 06:09
残念ながら、私の手には負えないようです。
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shirassh修理はあきらめ、リフターを無効化する作戦に出る。幸いなことにPL-30LIIはリフターの高さ調整ができる。精密ネジを緩め、リフターを最も低くする。上がりっぱなしのリフターがアームに当たらなくなる。 https://t.co/Grk8k700h602/28 06:19
人生あきらめも肝心です。リフターの修理はあきらめ、とにかくレコードをかけられるようにすることにします。
要はリフターのせいで針が降りないだけなのですから、リフターを効かないようにしてやれば針が降ります。
既述のようにPL-30LIIはアームもリフターも高さ調整可能。細いネジを精密ドライバーやレンチで緩めてやれば上下に動かせます。そこでリフターのネジを緩め、目一杯下にしてやりました。狙い通り、上がりっぱなしのリフターはアームに当たらなくなりました。
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shirassh作業終了後、テスト中のPL-30LII。一番右のリフタースイッチのパイロットランプが点きっぱなしなのがわかるでしょうか。リフターは上がりっぱなしだが、針は降りる。音はちゃんと出た。 https://t.co/kbc95ElQc002/28 06:28
いろいろいじくったので、改めてアームのバランスを取り直し、針圧とアンチスケーティングも再調整したのち、テスト。
針はちゃんとレコードに降りました。音もきちんとしています。つーか、思ったよりいい音で驚きました。
リフターが効かないので、針の上げ下ろしは自分の手でやることになります。正真正銘の純マニュアルプレーヤーです。面倒と言えば面倒ですが、レコードはたまにしかかけませんので、通過儀礼みたいなもんと割り切ります。
PL-30LIIのアームにはオイルダンパーがついています。アームの余計な共振を抑えて音をきれいに鳴らすのが狙いのようですけど、アームに余計な抵抗がかかって情報力が減る可能性もあります。メーカーもその辺は承知で、ダンパーはオフにすることもできます。私はもっぱらオフで使ってます。
ところで、このプレーヤー、アームパイプが2本ついていました。1本はストレートアームで、もう1本がS字アーム。一般的にはストレートアームが音質面で有利とされていますが、カートリッジやヘッドシェルが重くなると頑丈なS字の方がいいこともあります。好みやカートリッジによって使い分けてくださいということでしょう。アームの交換も簡単にできるようになっています。
なんですが、実はストレートアーム、ないんですよ。
PL-30LIIを譲り受けた頃、私はまだ教員住宅住まいで、でっかいコンポを置く場所がありませんでした。メインシステムは実家に置き、PL-30LIIは義実家に預けておいたのですけど、ストレートアームはその間に行方不明になっちゃったようです。犯人は当時3歳の長男ではないかと思うのですけど、今となってはナゾです。
まあ、私はどっちかというとS字アームの方が好きですけど。
2023-02-28 22:38
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