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ssh1147 夏休み大型企画〜書斎ファイナル書架制作プロジェクト(2) [DIY記]

<2023>

 10年以上グズグズしていた書斎オーディオ右側の書架設置。ようやく重い腰を上げて設計を完成し、パワーコメリで板材をカットしてもらい、準備完了。

 さあいよいよ、10年来の宿題を片付けるぞ、と身も心も引き締まったその日、私はにわかに体調がおかしくなります。あとはssh1145の通り。私は裁断された板材を眺めながら数日間発熱倦怠感喉の痛み頭痛に苛まれながらゴロゴロと過ごすことになりました。眺めながらというのは冗談ではなく、カットした板材は当初は置くところがなくて、私の寝室に置いてあったのです。

 今にして思えば、罹患前に板材の購入とカットをやっておいたのは不幸中の幸いでした。やる前に罹患してたら身も心も参ってしまってプロジェクトそのものがパアになっていたかも知れません。


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 まずは天板の加工。1820mmx100mmほどの長い板材から、850mmx200mmの天板を作ります。要はほぼ真っ二つに切って貼り合わせるのですけど。接合はボンドを塗ってハタガネで締め付けるだけ。接着剤だけで大丈夫かという感じもしますが、大丈夫です。11年前に初めて書架を作った時も、一部の板材は木口をボンドで接着しただけでしたが、今でもしっかりくっついてます。

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 お次は溝切り。組み立て前の加工はこれが一番重要な作業です。ここはトリマーの出番。

 今回の書架は整理棚と同じく、側板よりも棚板が出っ張った構造になっています。これは別に奇をてらったわけでもデザインを優先したわけでもありません。1820mmx910mmの通称サブロクの板から必要な部材を無駄なく切り出すのはまさにパズルです。棚板も側板も奥行きを確保すると、どうしても板取がうまくいかないというケースがありまして。整理棚を作ったとき、側板の奥行きをケチってやると板取がうまくいくという猿知恵が湧いて、それでうまいこと片付いたんですね。今回も設計段階から同様の問題があったので、整理棚と同様の形で対応することにしました。

 トリマーは強力切削工具で、その威力には毎度感激するのですけど、音とオガクズがすごいんですよね。音の方は田んぼの中の一軒家ゆえ苦情は来ませんが、あっと言う間に工房(またの名を物置)がオガクズだらけになります。定期的に日曜大工をやったらカブトムシの幼虫が飼育できるかも知れません。


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 私は絵心のない人間でして、絵とかデザインはまったく苦手です。今まで作った木工品も機能だけ考えて設計しています。が、前回の整理棚と今回の書架は、見た目のために棚板の角にR(曲面)をつけてあります。ここはジグソーで切ってヤスリで磨きます。

 初めて買った電動工具が、このジグソーと電動ドリルです。35年ほど前、D-164を作る時に購入しました。バッフルに丸い穴を開けるのにどうしても必要でして。

 ジグソーは初めての電動工具としてはなかなかいいものです。それほど高くないし、丸ノコに比べて扱いやすく危険度も低い。切断能力と長い直線カットは丸ノコの方が上ですが、手ノコよりははるかにラクだし、丸ノコと違って曲線も切れます。また、ありがたいことに替刃が安い。丸ノコのチップソーは数千円しますが、ジグソーの刃は3ケタで買えます。


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 溝切りとRの他にやるべき加工があります。内壁には下部に高さ70mm奥行き7mmほどの化粧板が取り付けられていて、そのままだと棚が壁に密着してくれません。そのため、棚の下部の壁面側をザグる必要があります。

 左側の側板はモロに壁面にくっつきますので、トリマーで写真のようにしっかりザグります。トリマーを買う前はこの作業がけっこう大変でした。最初に作った書架はノコギリとノミでザグりましたが、かなり汚い仕上がりでした。DSCN6357.jpg

 加工終了の図。ここから組み立てと仕上げです。

 組み立てと仕上げは、施工主によって好みがあります。基本的には組み立ててから研磨・塗装をするんですけど、そうすると細かい部分の研磨塗装がやりにくくなります。キャリアの長い人はそれを嫌って、先に部材を研磨・塗装してから組み立てます。

 私はナカ取ってという感じで、組み立てる前に120番の紙ヤスリでざっと研磨して、仕上げの研磨(240番)と塗装は組み立てた後に行います。


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 いよいよ組み立て。

 私はけっこうな接着剤オタクでして、木工もボンドで組み立てるのが大好きです。実際、CDラックと最初に作った書架2台はほぞ組みとボンドだけで組み立てました。見た目の問題もありますが、釘とかネジに対する信頼が弱いんですね。中学のとき技術の授業で本立てを作りましたが、組み立ては釘だけ。友人の中にはグラグラの作例もありました。私はボンドを使いたかったのですけど、許可してもらえませんでした。授業だから仕方ないけど。

 今回は宗旨変えして、初めてボンドを使わず、コーススレッドだけで組み立てることにしました。

 木工の技術もなかなか進歩が速く、次々と新しい工具や工法が出てきます。コーススレッドとインパクトドライバーなんてずいぶん前に生まれたものですけど、私にとっては最近の新技術です。どの程度の信頼性なのか、確かめてみたいと思いまして。コーススレッドだと接着と違ってやり直しや解体も効くわけですし。

 まずは側板に下穴を開けます。コーススレッド組み立てということはネジの頭は丸見えになるわけで、せめて位置を揃えておかないとかなりみっともないことになります。とは言え、一つ一つ定規で計ったのでは面倒ですので、紙で即席定規を作って穴を開けます。

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 組み立て中。9年前に整理棚を作ったとき、慌てて組み立てて直角が甘くなり、設置してみたら斜めに歪んでいました。無理やり矯正して設置して、現在は直角に落ち着いてますが、あの苦い経験は繰り返したくありません。しかも今回はコーススレッドだけでの組み立てなので、ネジの打ち込みは慎重の上にも慎重を期しました。1枚1枚曲尺で直角を確認してから棚板に下穴を開け、コーススレッドを打ち込みます。

 実はここでトラブルが発生しています。側板に切った溝の何本かが幅がちょっと不足していて棚板がはまらず、ヤスリでの修正が必要となりました。

 そんなこんなで予想外に手こずりました。ネジを打つだけだからすぐできるだろうとタカを括っていたのですが、2時間以上の重労働でした。暑かったし。


 組み立て後については、次号。


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