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ssh1140 D-164レイアウト変更 [DIY記]

<2023>

 D-164のチューニングをさらに進めた結果、大幅なレイアウト変更に至りました。本日はそのご報告。

 D-164は私が本格的に制作した最初のスピーカー。25歳のころに制作し、日々いい音を鳴らしてくれました。5年ほどしてD-101Sスーパースワンを作り、第一線を退きます。その後長らく実家でホコリを被っていましたが6年ほど前に救出。塗装をやり直し、フォステクスFE166Enを取り付け、上記写真のような形で書斎に設置し再稼働させました。

 が、肝心の音は、予想してたのとはちょっと、いや、かなり違ってました。かつて実家で使っていたころは、少々大味ながら豪快な鳴りっぷりで、特に低域の再生能力はホレボレしました。こいつのおかげでパイプオルガンのCDを何枚も買ったくらいです。

 一方、書斎に設置したD-164からは、あの地鳴りのような低音が出てこない。むしろD-101Sの方が低音が良く出てる。中音域もクセがあり、悪い時はトランジスタラジオみたいな安っぽい印象の音を出しました。

 そこからは試行錯誤の連続。sshでもD-164チューンアップの記事が何度もアップされているように、

 ・脚を切り詰めて高さをおとす。

 ・DVD用のディスプレイを移動させる。

 ・開口部の前に板材を取り付けて低音を下部に向かわせる。

 ・オーディオラックを前方に移動し開口部周辺のスペースを広げる。

てなことをやってきました。

 で、結果としては、どれもまあやればやっただけという程度。抜本的な改善には至りませんでした。


 以前も書いたのですけど、CD-80でCDを聞いている分にはD-164の音はそんなに悪くありません。D-101Sの方がいい音ですけど、低音がかなりたっぷり出るので、D-164の方がいいかなと思うこともあるくらいでした。

 それが、DVDを再生すると、両者に明確な差がつく。D-101SからD-164に切り替えると、低音がまったく弱く、本当にトランジスタラジオみたいな印象です。


 上のツイートにあるように、D-164は本来なら床に直に置くべきフロア型です。さらに開口部は外向きの方がいい。

 しかし、高さ900mm幅600mm奥行き180mmの巨大な雑誌みたいなD-164を書斎に置くには、オーディオラックとD-101Sの後ろに置くしかない。で、そこは床の直置きは不可能。ユニットが低すぎてラックに隠れてしまうし、背面の壁にはコンセントがあります。どうしても床から300mmくらいは持ち上げないと置けません。

 で、床から持ち上げると、背面の窓と窓枠に干渉します。窓が狭くなるのはガマンするにしても、窓枠は壁より20mmほど出っ張っていて、D-164を壁にぴったり押し付けることができなくなります。

 そういう制約だらけの状況なので、開口部を向き合わせて窓を挟むような形で置く以外に方法は見当たりませんでした。これまでは基本同じレイアウトのままいろいろいじくってきたわけです。

 ただ、開口部を外に向けたいという気持ちはずーーーーーーっと持ってはいました。いましたけど、考えるたびに「やっぱムリだな」という結論に達する。そんなことを数十回はしたと思います。



 さて、先日、レイアウト変更のことなど全く頭にない状態で、一旦取り外した開口部前の板を改造してまた取り付けてみようと、日曜大工を始めました。やろうとしていたのは、板の補強と、向かい合わせの開口部同士の干渉の緩和を狙って、板の裏に木材を貼り付けることでした。


 で、これを何日かかけてやっているうち、まったく突然、レイアウト変更のアイディアが閃きました。

 ・窓に干渉する→背面のコンセントまで、もう50mmほど下げられる。ここまで下げれば干渉は最上限。

 ・窓枠に干渉し、壁に密着しない→窓枠の奥行きは20mmほど。D-164の背面にスタイロフォームとスポンジテープを貼れば、壁との隙間でガタつくことはない。

 ・壁への固定が困難→左右を一体化して、2つの金具で固定すれば倒れない。


 思い立ったが吉日。さっそく作業開始です。


 まず、オーディオラックとD-101Sを移動します。本来ならコンポをラックから取り出してきちんと片付けるのですけど、今回はズボラしてただ動かすだけにします。もちろん接続コードや電源コードは全部外します。

 D-164を動かす前に、安全のためユニットFE166Enを取り外します。それから固定金具の木ネジを外して壁から離して横倒し。然る後に脚のネジを緩めて取り外します。外した脚は物置に運ばれ、丸ノコで50mm切断です。

 思い立ったが吉日とばかりに着手したのは、大したことなかろうという見通しだったから。要は左右を入れ替えるだけのことですんで。
 当初は、カットした脚を取りつけ、左右のエンクロージャをうつ伏せに並べ、背面から端材で左右一体化したのち、よっこらしょと起こして設置する計画でした。
 が、これが大誤算。よっこらしょと起こそうとしたところ、ネジ留めされた脚からミシミシっとイヤな音がして外れかけてしまいました。えいやっと持ち上げられればいいのでしょうけど、900mmx1200mmの屏風みたいなもんを持ち上げるような体格も腕力も持ち合わせていません。大谷翔平ならできるかも知れませんけど。
 ということで、やむなく一旦左右をバラして、別々に設置してから、やれる範囲で左右をつなぐことにしました。エンクロージャの上部が窓枠下部よりも高いおかげで、裏から接合ができました。
   こうやって写真で並べると料理番組の出来上がりみたいですけど、けっこうな大仕事でした。右側の金属ラックは引っ張り出して棚板の調整をやり直しましたし、左側の本棚も中身をかなり入れ替えました。これまではD-164と左右の棚の間に間隔がほとんどなかったのですけど、ツイートにもあるようにここにかなり余裕ができて、おかげで収納力が上がりました。
 今回のレイアウト変更でもっとも割りを食ったのがディスプレイ。現時点ではこれまでのように正面真ん中に置けません。これについては今後検討したいと思います。DVDそんなに観ないし。
 さて、肝心の音ですけど、ただいま精査中というところですが、悪くはありません。もう少しはっきりしてきたらまた報告させていただきます。
 ところで。
 D-164の低域の不満は、CD-80でCDを聴く分にはそれほどのものでもありませんでした。カセットデッキのTC-K222ESGでもさほどの差はない。それがDVDだとはっきりD-101Sより劣る。
 これについては、もうずっと、オーディオビジュアルの問題か、自分の感覚(気のせい)かと思ってました。
 ところが、先日レコードプレーヤーPL-30LIIでアナログレコードを再生してみたら、DVDと全く同じで、D-164とD-101Sの差が歴然でした。
 で、ようやくピンと来ました。
 これは画像の問題ではなく、機器の問題です。
 マランツCD-80は中級機器ですが、15kgの重量級で、低域のたっぷりしたコクのある音を出します。私はCD-80とアンプを自作のピンケーブルでつないでいるのですけど(Fケーブルと呼ばれる屋内配線に使われる平行銅単線)、これが低域の伝達能力に優れています。これを使い始めてからは、市販のケーブルは使っていません。
 カセットデッキのソニーTC-K222ESGなど、当時は普及機レベルだったのですけど、構造は重量級で中身もしっかりしていてこれもどっしりした音を出すマシンです。
 対するDVDプレーヤーのパイオニアDV-S969AViは、新品当時は20万円くらいの高級機だったようですが、けっこう小さく軽い作りです。またレコードプレーヤーのパイオニアPL-30LIIはそもそも古いし、カートリッジがオーディオテクニカAT-F3という普及機です。
 ということで、DV-S969AviとPL-30LIIからの音のチューニングという宿題ができました。
 とりあえずやれる対策として、手元に残っていたFケーブル自製ピンケーブルで接続します。ついでにTC-K222ESGの再生側ケーブルも同様のケーブルと交換します。
 さて効果のほどはというと、まだなんとも言えません。交換前よりは良くなった感じですが、劇的ではありません。これから少しずつチェックして行くという感じでしょうか。
 どんなものでも、いいものはたいていお値段が高い。オーディオ機器も基本的にはそうです。
 しかしそれは、お金をかければかけただけ、いい音が鳴るということじゃありません。
 音はけっこう魔物でして、ちょっとしたことで大きく変わります。
 特に大きな要因がレイアウトです。
 アンプやプレーヤーやデッキでも、置き方で音が変わります。しっかりしたラックにしっかり置くだけで音質が大きく向上したりします。
 その中でも、一番大きいのが、スピーカーのレイアウト。
 スピーカーはレイアウトによって音が劇的に変わります。高さ・左右の間隔・角度・背面やサイドの壁との距離・ぐらつきや滑りetc. 
 
 ホームオーディオのチューンアップというのは、レイアウト変更がモノを言います。まあつまりは「模様替え」なのですね。
 かくいう私は、模様替えが大好きなのです。オーディオと関係なく、家具類の配置をいじくるのが好きです。
 今回のD-164レイアウト変更も、要は模様替えだったわけです。
 模様替えは手間はかかりますけど、ゼニはかかりません。実にDIY的な作業です。
 残るはDV-S969AviとPL-30LIIの低音再生能力のチューンアップ。どうしたもんでしょうかね。
 まあ、そう頻繁に使っているわけでもないし、D-101Sを使えば特段問題もないので、気長に構えます。

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