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ssh4 小論文のウルトラ基礎 その1 [小論文]

<2006>

 さて、10月は大学短大の推薦やAO試験、専門学校の試験が本格化するシーズンです。
 どこも小論文や面接が課されます。
 この時期、生まれて始めてまともに=練習ではない、勝負のための小論文を書くことになる人もいっぱいいるはずです。
 順調に行っている人はいいんですが、
 どうしてもとっかかりでつまづいたまま前進できない、ワラをもすがりたい人(&そういう人の指導で困っているセンセイ)のために、
 初歩の初歩の、本当に基礎の基礎のアドバイスを書いてみます。
小論文の理論みたいなものはあちこちから本が出てますが、
 入り口でつまづいている人には、
 まずとにかく、
 以下の形で1回書いてみることを進めます。
 すなわち、
 原稿用紙の一番最初に
 自分の意見を書きなさい。
 あとの部分はすべて
 その「理由」を書きなさい。
 意見というのは
 「私はこうするのがいいと思います」ということ。
 理由というのはそのものズバリ、
 私がそう思う理由です。
 理由に原稿用紙の大半、できれば80%以上を使いなさい。
 それ以外のことは一切何も書く必要はありません。
 こうすると、実にいろいろな困難が出てきます。
 まず、意見をはっきり言わねばなりません。
 ニュース番組のまとめよろしく
 「慎重な対応が求められます」なんて無責任な言い方はNGです。
 それでは意見になりません。
 
 意見というのはあくまで
 「私はこう思います」とはっきり言わねばなりません。
 これはふだんの学校のお勉強では求められないことですし、
 大人の世の中のおつきあいではむしろ
 はっきり言うとカドが立つことです。
 しかし、小論文でははっきり言わねばなりません。
 もし小論文の出題で
 「あなたが先生で、
 どんなに注意しても物を壊すことをやめない生徒がいたとしたらどうしますか?」
 と問われたら、
 とにかくはっきりと
 「私はその生徒を殴り倒します」
 とか
 「私はとことんその子と話します」とか
 「私は何もしません」とか
 言わねばなりません。
 乱暴でも何でも、
 明確な意見のないものは小論文とはみなされません。
 
 で、その意見はどんな内容でも基本的に構いません。
 「意見」に正解はありません。
 なぜ?
 小論文は
 「正解のない問いに答えようとする能力」
 を問うためにあるからです。
 入試の小論文では、
 いろいろな意見のあるような題材
 =正解なんかないと言う題材だけが選ばれます(これ重要)。
 
 先方が求めているのは、
 好ましい意見ではなく、
 「私はこれこれこういう理由でこう思います」
 という、
 その理由をがっちりと組み立てられる能力です。
 
 長くなっちゃったんで、「理由」については次回。

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