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ssh51 アイディアの膨らませ方 [リテラシー・思考力]

<2007>

 ここんとこ大ネタが多かったんで、今回は小ネタ。

 かつて、手塚治虫が著作(マンガじゃなくて、マンガ入門みたいなハウツー本)で、いかにしてアイディアを膨らますかという方法を紹介していました。
 そこで言われていたのは2つのやり方。
 1つは、「それからどうなる?」「じゃあ次はどうなる?」というふうに、後ろへ後ろへと膨らませる方法。これは言わば、一般的なやり方。
 もう1つは、「なぜそうなったの?」「その前はどうだったの?」と、前へ前へとバックして考えていく方法。

 具体的な例はけっこう下品で(何せマンガ入門なんで)、前者は「ラーメン屋でニンニクをたっぷりいれたラーメンをひっくり返したら、テーブルの下にいた猫にかかった。その後どうなる?」で、後者は「ニンニク臭い猫が歩いていた。なんで?」というものでした。(言っときますが、これ、ホントにそう書いてあったんですからね。)

 まあニンニクや猫はさておいて、こういう正反対2方向のベクトルを頭の中に持てるというのは、なかなかいいものです。

 例えば、ssh47のゼロトレランス(ZT)のお話にしても、恐らく「なぜZTが出て来たのか?」とバック方向に考えた人と、「ZTを実施すればどんなふうになるのか?」と後の方へ考えた人とがいるとは思いますが、この双方を一人で両方とも考えられた人は、かなり少ないんじゃないでしょうか。
 さらに言えば、同じ後ろ方向へ考えるにしても、試しに「ZTが最高にうまくいったらどうなる?」と、「ZTが最悪の展開をしたらどうなる?」と、2方向のベクトルで考えてみると、かなり考えが深まるんじゃないでしょうか。

 何かアイディアが浮かんだら、一方向だけでなく、正反対の方向も考えてみる。
 思考の座標にマイナスを掛けてみる、と言ったら、ちょっと比喩が過ぎますかね。

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