ssh419 何が一番捨てられないのか [志望理由・進路選択]
<2011>
センター判定システムが稼働しました。
今年は平均点が高くなったため、判定はかなり渋く出ています。
このセンター自己採点判定システムで、第一志望への出願が絶望的になったという人もいるはずです。
たくさんいるはずです。
受験は刻々と過ぎていく時間の中で、いろんな決断を求められます。勉強だけでは受験は乗り切れません。
3年間、あるいはそれ以上ずっと願っていた志望先への出願を、この1~2週間で決断しなくてはならないのかもしれません。
残酷な世界です。終った試験の結果は二度と変わりません。ドラマのような奇跡は起きません。映画のようにヒーローが助けにきてもくれません。
それでも、みなさんは前を向いて進まねばなりません。だって、人生はまだまだ長いのだから。
出願にあたっては、自分の進路選択をよく考えることがまたまた必要になります。
あなたが、何を一番求めているのか?
つまり、何が一番捨てられないものなのか?
医師になりたいというのなら、医学部医学科へ進学するしかありません。
しかし、医師になるというのは、あなたにとって、絶対に捨てられないものなのか?
人の命に関わりたいというのなら、他のコースは絶対ダメなのか?
薬剤師ではダメなのか?検査技師では?
あるいは、理学部や農学部から製薬会社ではダメなのか?
工学部から医療機器開発のエンジニアになるのではダメなのか?
教育職に就きたいのなら、教育学部か、教職課程を持った大学に行く必要があります。そして教員採用試験に合格せねばならない。
欲しいのは、学歴なのか、それとも学校の先生になることなのか?
学校の先生でなければならないのか?塾ではダメなのか?教育産業ではダメなのか?
受験生なれば、プライドだってあるはずです。
そのプライドは、どうしても守らねばならないものなのか?
浪人してでも守らねばならないものなのか?
そういうシビアな問いを自分にぶつけてみたときに、「これだけは絶対に捨てるわけにはいかない」というものがもし見つかれば、あなたの進路選択は見えてきます。
それにしても、出願校の決定がこんなにも大変なものだとは、思っていなかったでしょう。ある種の修羅場です。
判定システムがあっても、精神的な負担は変わりません。だって人生の岐路なんだから。数字だけじゃ決まりません。
でもね。
そういう修羅場をくぐってきたからこそ、人生の先輩達はエラそうなことを言うのですよ。
出願決定までの時間はしごく短いです。
しかし、人生の重大な決定は、得てして一瞬で行われます。意外かも知れませんが、人間ってそういうものです。
この1~2週間が、数年間以上の価値を持つのかも知れません。
現実から逃げずに、前を向いて、しっかりと選択してください。
もちろん、先生や親御さんや先輩からのアドバイスももらうように。