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ssh460 社説の読み方〜なでしこ優勝社説のssh予想は的中したか? [社説の読み方]

<2011>

 

 さあそれでは、ssh459の答え合わせ。

 せっかくですから、PK戦での優勝になぞらえて、こちらもPK戦方式で判定することとしましょう。

 全国紙5紙を5本のPKに見立てましょう。私がキーパーで5紙がキッカーという設定でいかがでしょうか?キッカーの蹴りが私の「予想通り」なら止まったということで私の勝ち。私の予想が外れたらPK成功で私の負け。

 PKを止めるのは難しいですし、私の読みが過半数の3紙で当たったら、3本止めたということで私の勝ちということにさせていだだきます。ちょっと甘いですけどね。

 

 では、PK戦が始まる前に、私の「読み」をもう一度確認。

<全紙が用いると思われるネタ>

 ・震災(と放射能禍)に苦しむ日本に勇気と希望を与えた。

 ・沢選手のこと。

 ・メキシコ五輪の銅メダルの話。

 ・女子サッカーの歴史は浅いのによく頑張った。

 ・体格差を跳ね返したのがえらい。「サッカーは体格ではないことを証明した。」とかね。

 ・リードされても諦めずに追いついたのが立派。

 ・特に上の3つに絡めて、私たちも今の日本の逆境に負けず頑張らねばならない。

 ・あとは、もしかしたら、例の「カンドウヲアリガトウ」かな。

<朝日クンと毎日クンの使いそうなネタ>

 ・これまでの日本の女子サッカーの歴史。

 ・あとはこれといってなく、終止優等生的な読み応えのない社説になる可能性高し。

日経クンの使いそうなネタ>

 ・経済への波及効果への期待。

 ・ただし、ヘタすると社説展開しない可能性アリ。

<読売クンと産経クンの使いそうなネタ>

 ・祖国への想いが選手を奮闘させた。

 ・日本の女性はどーたらこーたらという、男女比較論。場合によっては、男性への叱咤。

 ・海外プレスの評価(読売クンと産経クン、実は結構な外国コンプレックスです)。

 ・関係者インタビューの引用。(読売クンと産経クンは、文章が割とTV感覚です)。

 ・産経クンは他に「家族の力」と「管内閣批判」も盛り込む可能性大。

 

 

 それでは参りましょう、ssh対全国紙社説PK戦。

 まずは1本目。1本目のキッカーは朝日クン。さあ来い!


 

◆◆なでしこ世界一―伸びやかさを力に

 朝まで続いた熱戦に釘付けになった人も多かったろう。サッカー日本女子代表チーム(なでしこジャパン)がドイツで22日間にわたって開かれた女子ワールドカップで頂点に立った。

 サッカーでは男女、年齢別の大会を通じても初の世界一だ。女子スポーツの中でも難しいといわれる団体球技では、五輪と世界選手権で優勝したバレー、ソフトボールに次ぐ快挙。回転レシーブなど独自の技術を編み出して体格差を克服し、「東洋の魔女」と世界から称賛された東京五輪の女子バレーを思い起こさせる活躍ぶりだ。

 印象深いのは、男子とは違う、その伸びやかな戦いぶりだ。相手の猛攻にひたすら耐えるだけではない。肩に無駄な力を入れず、結果を恐れず、素早いパス回しとセットプレーという武器を存分に生かした。

 決勝で世界ランク1位の米国に2度のリードを許した時間帯も、重圧との戦いでもあるPK戦も、恵まれない環境でサッカーを続けてきた日々を思えば、さほど苦しくなかったのかもしれない。PK戦前の円陣には笑顔すらあった。悲壮感や根性論とは無縁の、スポーツの原点である「プレーする喜び」が彼女たちの全身からあふれていた。

 そんな姿に日本中が熱狂したのは、大震災以降の重苦しさのなかで、人々がなでしこの快進撃に希望や期待を重ね合わせたからだろう。一瞬でも苦しさを忘れ、勇気を与えられた人は多かったに違いない。

 今大会は女性スポーツ大会の発展という意味でも節目になりそうだ。女子サッカーの歴史をひもとけば、北欧や北米などリベラルな先進国を中心に広がってきた。そこに南米やアフリカ勢が台頭し、世界のレベルは着実に上がっている。

 中でも、体力任せの大味な競技スタイルだった世界の潮流に、技術という要素を加えたことは日本の大きな貢献だ。体格やスピードの差から、男子に比べおもしろさに欠けると見られがちな女性スポーツだが、力と技の組み合わせで競技の魅力はまだまだ高まるはずだ。

 1試合平均約2万6400人という観客動員数もこのことを裏付けている。女性のスポーツの興行面での将来的な可能性も示したのではないか。

 世界から追われる立場になったなでしこは、9月にはロンドン五輪予選を迎える。周囲の期待はいや増すばかりで、ときに重圧となるかもしれない。それでもドイツで見せた伸びやかさを失うことなく、再び世界にチャレンジしてほしい。◆◆

<判定>

 全紙予想ネタは、沢選手の話がハズレ。メキシコ五輪もハズレ。まさかここで1964年の東京五輪を出してくるとは。あとは大体当たり。
 個別予想の女子サッカー史については一応当たり。
 というわけで、かろうじて読みが当たりました。片手一本で弾いたと言う感じでしょうか。おー危ない。

 

 では2本目。毎日クンと勝負。

 

◆◆なでしこ世界一 大輪咲かせた感謝の心
 18日は日本中が元気になる、素晴らしい朝になった。ドイツで開かれていたサッカーの女子ワールドカップ(W杯)で、初めて決勝に進んだ日本代表「なでしこジャパン」がPK戦の末、世界ランキング1位の米国を降し、初めて世界一のタイトルを獲得した。
 米国との決勝戦は日本時間午前3時45分開始という早朝の試合だったが、テレビの前で声援を送った人は少なくなかっただろう。
 米国とは過去24度対戦し、21敗3分け。まだ一度も勝ったことのない相手だった。この試合も2度先行を許す苦しい展開だったが、粘り強く食い下がり、最後はPK戦でGK海堀あゆみ選手がスーパーセーブを連発、最高の舞台で最強の相手から価値ある初勝利をもぎ取った。
 主将としてチームを引っ張る澤穂希選手は延長後半の貴重な同点ゴールを決め、今大会5得点で得点王とMVP(最優秀選手)を獲得、優勝に花を添えた。澤選手の技ありゴールを含め、歓喜のシーンは何度見ても感動は薄れない。東日本大震災からの復興を目指す日本にとって何よりの励ましとなる優勝だった。
 感動したのは試合内容だけではなかった。決勝戦を含め、出場したすべての試合後、なでしこたちは「世界中の友人たちへ 支援に感謝します」と英文で書かれた横断幕を手に場内を回り、スタンドの観衆の声援に応えた。今回の東日本大震災に際し、世界中から送られた支援に、なでしこたちが日本を代表して感謝の意を表してくれているようで、胸が熱くなった。
 「2強」といわれたドイツ、米国を破って一躍世界の頂点に立ち、これからは「追われる立場」となったなでしこジャパン。だが、海外のプロリーグに所属する一部の選手を除けば、選手たちを取り巻く環境は恵まれているとは言い難い。所属する企業チームの休廃部が相次ぎ、「仕事」と「サッカー」の両立に苦戦を続けている。
 かつては国際大会の代表に選ばれても遠征費用の半分は自己負担だったという。「マイナー競技の悲哀」を味わい続けた先輩たちの犠牲の上に今回、大輪の花が開いた。なでしこたちが「感謝の心」を忘れないのはそんな背景があるのだろう。
 競技人口の拡大が今後のカギを握る。全国高等学校体育連盟が主催する高校総合体育大会(インターハイ)で女子サッカーが実施されるのは来年の北信越大会から。今回のなでしこの活躍にあこがれ、サッカーを始めたいと思う少女たちの夢をかなえるための環境整備が急務だ。
 ともあれ、なでしこジャパンの皆さん、本当におめでとう。◆◆

<判定>

 全紙予想ネタはメキシコ五輪と体格差と逆境の3つがハズレ。

 個別予想ネタは一応当たり。ただし、今後の女子サッカー振興策に触れていることは「優等生的な読み応えの無い」ものという予想からはかなりのハズレ。いい意味でですが。

 というわけで、これは読み違えました。というよりいいキックでしたね。低く飛んだら上に蹴られて決められたという感じ。これで1勝1敗。

 

 気を取り直して3本目。これを止めてリードを奪いましょう。キッカーは日経クン。

 

◆◆視界不良の世界経済に備えを怠るな (本文略)◆◆

<判定>

 おーっと日経クン、社説展開しませんでした。私の読み通り、日経クンはキックそのものをハズしてきました。止めるまでもなくゴールならず。

 これで2勝1敗。よーし、あと1本止めれば3本だ。

 

 4本目は読売クン。これを止めれば私の勝ち。さあ来い!

 

◆◆なでしこ世界一 日本中を元気づけてくれた
 「なでしこ」が見事な花を咲かせた。日本のサッカー史上、ひときわ輝く快挙であるサッカー女子ワールドカップ(W杯)決勝で、日本は米国をPK戦の末に破り、初優勝を果たした。
 「小さな娘たちが本当に粘り強くやってくれた」。佐々木則夫監督は、選手をそうたたえた。早朝のテレビ中継を見て歓喜した人たちも、同じ思いだろう。
 試合後、選手たちは世界中から寄せられた東日本大震災への支援に感謝する横断幕を掲げ、場内を一周した。
 被災地からは「私たちも頑張らなくては、という気持ちになった」という声が上がった。日本全体を元気付ける「なでしこジャパン」の奮闘だった。
 それにしても、彼女たちの強い精神力には驚かされる。
 準々決勝では、これまで一度も勝ったことのなかった開催国ドイツを、ホームの大声援をはね返して撃破した。
 決勝では、やはり過去未勝利だった世界ランキング1位の米国に2度、リードされながらも追いついた。PK戦を前に見せた選手たちの笑顔からは、たくましさが感じられた。
 体格で勝る相手でも、最後まであきらめずに勝利をもぎ取った。フェアプレー賞も受賞した。
 1991年に始まった女子W杯は、五輪と並ぶ女子サッカー最高峰の舞台だ。4年に1度開催され、日本はこれまで6大会すべてに出場してきた。95年大会でベスト8に入ったが、それ以外は決勝トーナメントに進めなかった。
 日本の女子サッカーが強くなった原動力は、世界の壁にはじき返された悔しさだったろう。
 近年、女子でも海外のチームに移籍する選手が増えた。レベルの高いプレーの中でもまれ、力をつけた選手が日本代表に加わることで、海外組と国内組が競い合う。それが「なでしこ」のチーム力の底上げにつながったといえる。
 サッカーに打ち込む小学生や中学生の女子選手が増えている。沢穂希選手らの活躍を見て、「いつかは自分も」と誓った「未来のなでしこ」もいるだろう。
 W杯制覇は、日本女子サッカーの一層のすそ野拡大につながるに違いない。
 選手たちは休む間もなく、9月には来年のロンドン五輪のアジア最終予選に臨む。追われる立場になった「なでしこ」だが、ぜひとも勝ち上がり、五輪でも金メダルを手にしてもらいたい。◆◆

<判定>
 こ、これは・・・。まるで私が予想した朝日クンや毎日クンの姿じゃないですか。読売クン、いつから「優等生的」な文章を使えるようになったんですか?
 全紙予想ネタはメキシコ五輪以外はほぼ当たり。
 ところが、個別予想は4つのうち3つがハズレ。当たったのはインタビューの引用だけ。さらにまずいことに、朝日クンと毎日クンだけがやると思っていた女子サッカーの歴史を押さえていらっしゃる。
 これはもう、確信して横っ飛びしたらど真ん中に蹴られたという感じですね。まさか読売クンがど真ん中に蹴ってくるとは。ゴールです。やられました。

 さあこれで2勝2敗。いよいよ最終キックで勝敗が決まります。どうなる?相手は我らが産経クン。

 

◆◆なでしこ世界一 興奮と感動を東京五輪に
 美しい幕切れだった。サッカーの女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で、日本代表「なでしこジャパン」が悲願の初優勝を果たした。
 勝利の瞬間、歓喜の輪から一人離れ、敗れた米国選手を抱きしめる選手がいた。決勝戦で1ゴール1アシストの宮間あや選手だった。日本女子は、最後まで「なでしこ」らしかった。
 世界ランク1位の米国を相手に、後半終盤に追いつき、先行を許した延長後半でも同点ゴールを決め、ついにPK戦でW杯を手にした。強く大きな米国に終始追い込まれながら、耐えに耐えた末の栄冠だった。MVPと得点王に輝いた沢穂希選手が「あきらめずに戦った結果」と語った言葉を心に刻みたい。
 会場を埋めた約5万人の大観衆が、小さな日本選手のパス回しに合わせて歓声をあげた。ほおに日の丸のペイントを施した地元観客の姿も多くあった。フェアな応援がうれしかった。
 日本の快進撃を、米紙USA TODAYは「東日本大震災で被災した母国のファンに朗報をもたらしたい一心でプレーしている」と分析していた。
 金色の紙吹雪が舞う表彰式後のビクトリーランでは、守りの要の岩清水梓選手が大きな日の丸を掲げた。そこには「東北の皆さんへ 必ずメダルを持って会いに行きます」と書かれていた。
 被災地からも、「感動した」「勇気をもらった」などの声が届いている。改めて国際大会の素晴らしさ、スポーツの持つ力を見せつけられた思いだ。
 東京都は16日、2020年の夏季五輪招致へ立候補を宣言した。震災被災地での一部競技実施を検討するなど、「復興五輪」を開催理念としている。
 「なでしこ」の興奮を味わったいま、五輪招致の成功を願わずにいられない。そしてこの快挙を、招致に結びつけられないか。
 18年冬季五輪の開催地に決まった平昌(韓国)では、フィギュアスケートの金メダリスト、金妍児(キム・ヨナ)選手が招致の象徴として活躍した。日本も格好のヒロインを得た。沢選手をはじめとする「なでしこ」のイレブンだ。
 あとは復興に向けて本格的に踏み出すこと、招致に向けて国が一丸となることさえできれば、東京五輪の実現もみえてくる。◆◆

<判定>

 え、え~っ?東京五輪?

 全紙予想はまあまあ当たってますが、メキシコ五輪と歴史の浅さは触れてませんのでハズレ。というか、メキシコ五輪の話はパーフェクトハズレです。あちゃ~。

 各紙ネタも上の4つは微妙ですねえ。確かに産経クンっぽいナショナリスティックな表現はありますけど、割と地味です。海外プレスの評価を使うだろうという予想はドンピシャでしたけど。

 それにしても、何よりも、東京オリンピック招致に繋げてくるとは・・・。これはもう完全に予想外、私の読みをまったく裏切る展開です。まさか石原センセイにエールを送るネタに使ってくるとは。さすが震災を天罰だのと自説展開のネタにした人のお友達とイヤミの一つも言ったところで、私の予想がハズれたことに変わりはありません。

 これは完全に私の読み負けです。PKを足じゃなく頭でやってきたような意外感。あっけにとられているうちボールはコロコロと転がってゴール。まったく反応できず。

 

 というわけで、結果は2勝3敗で私の敗北。無念。

 

 

 ではここで、敗戦したssh主催のshiraさんにインタビューを。インタビュアーは見目麗しい女子アナさんです。

 

―今のお気持ちを。

 「ん~、やっぱ残念ですよねえ。自信はあったんですけど。」

―敗因はどのように分析されていますか?

 「慢心でしょうね。」

―身体がかゆくて集中できなかったんですか?

 「そらジンマシンやろ!慢心だよ、慢心。ボケかましてどうすんの。」

―まんしんって何ですか?

 「おごり高ぶることだよ。アンタ日本語知らんのか?」

―私、書類選考と面接の評価がものすごく高くて合格したんですよお。

 「そりゃ顔で受かったって意味だよ。ラチが明かんからこっちで進めるよ。つまりね、日頃中央紙を学力不足だの何だのと小馬鹿にしてたもんだから、どーせ大したこと書きゃしないだろとタカをくくってたんだな。特に読売クンがど真ん中で来るとは。そういうおごりが敗因ということで。」

―これを最後に引退するという噂がありますが。
 「しないよ。誰だよ、そんなこと言ってるのは。」
―理想の結婚相手は関根勤さんだそうですね。どんなところに魅かれるんですか?
 「は?」
―あ、すみません、これ、沢選手用のインタビューメモでした。
 「あのさあ、相手は世界一のアスリートでしょ。沢選手なんてまさに女子サッカーのパイオニアじゃないの。ゴシップもいいけど、その前にもっと本業のことを掘り下げるような質問ないの?彼女まさにパイオニアなんだから、彼女からしか聞けないような話が相当あるはずじゃない。アスリートはタレントじゃないんだし・・・」
―お知らせの後はお天気です。
 「こら、勝手に打ち切るな!まだ話は終ってな・・・(以下CM)」


 

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