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ssh653 総閲覧数1,600,000件のお礼 [ご挨拶&エッセイ]

<2014>

 

 本日もsshにご来校をいただきありがとうございます。

 おかげさまで、この2月に総閲覧数160万件を数えることができました。お礼申し上げます。

 実は160万件は2週間ほど前に越えていました。しかし今年はとみに多忙でして、ブログネタを考える気持ちの余裕があまりないのです。

 

 

 2014年度入試も終盤戦に入っています。この25日に国公立前期試験が終わりました。私の周囲の受験生たちも大一番を終えて、とりあえず一息ついているところです。

 勤務校の卒業式は31日です。もう明後日なんですね。勤務校の卒業式は近隣の高校と比べても早い。3年前に迎え入れた生徒たちとも、もうすぐお別れです。

 とは言え、受験はまだ終わっていません。国公立前期の発表は35~10日ころで、中期後期は8~12日。中期後期の発表は20日ころ。卒業式を終えても、生徒への指導は続きます。

 こういう状況下だと、卒業式って、なーんか感慨が弱いんですよね。受験結果が出ていない生徒が半分以上いるし、卒業式後もちょくちょく登校してあれこれ指導しますから。「お別れ」って感じがしない。

 

 かく言う私は、セレモニーというのが昔から苦手です。

 式典・冠婚葬祭・全校集会・朝礼など、どーもあんまし得意じゃなくて。

 何と言いますか、「晴れの日」とか「晴れ舞台」ってのが、どうも肌に合わんのです。


 

 何を隠そう、学生時代に合唱をやっていたころ、本番ってのがあんまり楽しくありませんでした。

 本番が終わればもうその曲は演奏しない。本番はやり直しがきかない。

 何より、本番は面倒臭い。衣装を揃えて、プログラムに従ってスムーズに進行しないといけない。演奏以外のことをあれこれ気にしなきゃいけない。

 高校時代、3年生の先輩方が最後のステージで感極まって泣くのを見て、オレも3年になったらこういう気分になれるんだろうなと期待を持って日々活動しておったのですけど、いざ自分が3年になってみたら、やっぱり泣くような気分にはなりませんでした。運営面で気にしなきゃいけないことも多かったし、終わってみれば何だかあっけなくて。

 

 入学式や卒業式にもあまりいい思い出はないです。

 

 小学校の卒業式では卒業生は入学予定の中学の制服を着て参加するのが通例でした。ただ、当時は今と違って学校からの通達があったわけではなく、慣例としてそうしていた。だから中には私服で卒業式に来る卒業生もいた。

 私はルールでもないのに何の疑いもなく制服を着用するってのが、どーにもイヤでした。

 私は制服を着用せずに小学校の卒業式に出席しました。学年でただ一人の異分子でした。

 まあでも、小学校の卒業式の一番の思い出は、とにかくおとなしくじっとしていなきゃいけなかったので(私は素行が悪かったのです)、生まれて初めてひどい肩こりになったことでしょう。もう、とにかく早く終わって欲しいとだけ思っていました。

 

 

 私の地元では、制服のない高校が多いです。そういう高校でも、さすがに卒業式にラフな格好で参加するのはイマイチということで、私の学生時代にも卒業式くらいはスーツを着て参加していました。

 で、商魂たくましい方々がここに目を付けたのですね。いつのころからかは知りませんが、私服の高校向けに卒業式の晴着レンタルが始まりました。今ではすっかり定着していて、現任校でもまるで大学の卒業式のような様相になっています。女子だけですけど。

 様子を聞くに、高校の卒業式はハカマ、大学の入学式は黒のスーツ、成人式は振り袖というのが我が地元の女子学生の定番のようです。大学の卒業式の様子は聞いたことがないので知りませんけど、たぶんハカマが一般的なんでしょう。

 

 こういうのを見ると、まーご苦労さまなことだなと思っちゃうのですよ、私は。

 別に非難してるわけじゃありません。晴れの日のために何時間も何万円もかけて準備するその労力が、私からするとフルマラソンに匹敵する途方も無さでして。

 

 その点、母校の大学にはとても感謝しております。我が母校は入学式がありませんでした。卒業式は一応ありましたけど、参加は任意でした。

 卒業式はともかく、遠方からやってきて一人暮らしを初めたばかりの私にとって、式典に時間と手間を取られずに済んだのは幸いでした。親も呼ばずに済んだし。

 

 

 式典とか「ハレ」のイベントの意義については、もちろん否定する気は毛頭ありません。そういうものは大切です。

 ただ、世の中には、日常の、「ハレ」の反対の「ケ」の部分にまるっきり関心を払わないでいて、「ハレ」の時ばかり目を向ける人がけっこういます。スキーやスケートやスノーボードのワールドカップは全然見てないのに、オリンピックになると急に「感動をありがとう」とか言い出すTVキャスターみたいに。

 

 ああいうの、ものすごくイヤなんですよ。

 

 学校教育にしても、日頃の学校の活動に何の興味関心も示さないクセに、PISAだの全国学力テストだの入学式卒業式だのというハレの機会にだけ急にしゃしゃり出てくる奴らがいっぱいいる。来賓なんてのも、1年間で学校に目を向けるのが入学式と卒業式の計4時間ほどで(より正確にはその中のさらに1分未満の君が代の部分だけ)、あとの36420時間は現場からの悲鳴にはまったく耳を傾けない。

 

 ハレの部分だけ見てりゃいいんなら、ラクなもんですよ。

 

 

 私のキャラとして、ハレの場面にそれほど興奮しないということなんですね。セレモニーに特別な感慨を持つという方々には大変に申し訳ないのですけど、そういう人間も世の中にはいるのです。私は日常の方がずっと好きです。

 とか何とか書いていますが、ワンパターンの卒業式が終わって、最後のホームルームで親御さんや生徒たちの顔を見ていると、やっぱり情感が動くものです。女生徒はおめかししていて誰が誰だかよくわからないのが難ですけど。

 生徒と保護者に最後に何を話そうかな。

 

 

 それでは、これからもsshスーパー小論文ハイスクールをよろしくお願いいたします。


 

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