ssh1030 勝負時は高2の後半 [教科学習]
<2017>
<過去記事再録>
より具体的に言うと、「この時期こそ一番ムチを入れる必要がある」という時期って、いつなんでしょうか?
受験勉強についての言説って、案外と偏っています。そこで語られるのは主に、
・何をやるか
・どれくらいやるか
・どうやるか
・誰に教えてもらうか(どの塾に行くか)
・親はどうすべきか
でもね。受験勉強にも5W1Hがあると思うんですよ。
上記のことにwhatとhowとwhereとwhoは一応ありますが、あとがありません。
whyとwhenです。
why=なぜやるのか?
つまり動機ですね。実はこれが最高に難しい。これが上手に与えられる人は教育の達人としてアイドルか教祖になれます。それくらい難しい。
まあでも、それほど難しいということは、うまくいかなくて当然ということでもあります。学ぶ動機なんて、ある程度学習が進まないと見えてこないものです。真面目に考えたい人は「志望理由書」のカテゴリーをご覧ください。
この記事でメインに扱いたいのは、when。
いつ、やるのか?
よく「初めが肝心」と言います。
教育現場では「入口指導」と言います。入学当初にきちんと指導をしておかないと後々困るということです。少々意地の悪い言い方をすれば「最初にガツンと一発かましておく」ということでしょうか。
ただ、私(だけじゃないですが)の感覚からすると、これは思ったほど効果がない。
というのは、新入生はそれなりに気が張っているからです。
入試を経て入ってきた新入生たちは、かなりの意欲を持って入学してきています。だから入学当初は本当に頑張ろうと思っている。
しかし、そのうち、その気の張りも緩んできます。当然です。受験生のような緊張感を何年間も続けられるのは、ごく一部の限られた人間だけです。普通の人間には耐えられません。
一方、3年生というのは、誰もが「頑張ろう」と思う時です。これまた当然です。何せ最後の年です。
しかし。ことイナカの公立高校の場合、3年になってから頑張ろうと思っても、その意欲は空回りします。
というのは、3年の4〜7月は死ぬほど忙しいからです。
高体連の最後の大会が5月にあります。高野連は7月。地域によっては文化祭が6〜7月にあります。どれもこれも3年生にとっては最後の大会であり文化祭であり、また最高責任者としての責務を負うものです。
1年の最初にガツンとかましても、あまり持続しません。
3年の頭に決意を新たにしても、それを具体化する余裕がありません。
では、大学受験をする高校生にとって、最大の勝負時はいつか?
これまでの私の経験&観察からして、それは高2の後半です。
より具体的に言えば、2年生の9〜12月ころ。私は「3年間の折り返し点」と呼んでいます。
この時期に、自分は受験生になるんだという意識を持ち、日々学習する姿勢を作れるか。これが分かれ目です。
この時期に「勉強する高校生」になれば、3年生の超多忙な時期も乗り切れます。
そして、クラブや生徒会の重責が明けた時、きっちり受験生として新たなスタートが切れます。
もちろん、もっと早くからスタートを切って、そのまま継続できれば言うことはありません。実際、そういう立派な生徒はいます。
しかし。自分が経験したことがあればよくわかると思いますが、それは一部の人間にしかできないことです。
フツーの受験生にとっては、高2の後半こそが本当の勝負時です。
かくいう私も、小学校中学校と(大いなる勘違いゆえに)ロクに勉強もせず、高校で初めて壁にぶつかり、かろうじて高校2年からようやく「毎日きちんと勉強する」ということを初めたクチです。で、間に合いました。
2017-10-29 21:18
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