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LHR56 夏休みやり残し工作 書架と机編 [DIY記]

<2011>

 

 3連休が2回あったというのに、

 カセットテープのお話も途中だったというのに、

 私は918日から24日までまるまる1週間にわたり、sshの更新を完全にサボっておりました。

 

 いったい私は何をしていたのか?

 またまた工作をしていたのですよ。

 

 LHR55で書きましたように、8月中旬に夏休みを利用して書架2台を一気に作るという一大プロジェクトに取り組みました。

 これは期待通りに行きまして、なかなか自己満足度の高い書架が2台完成しました。

 とはいえ、2台では書斎の書籍は収まりません。最低でもあと1台必要。

 

 書架以外にも、書斎には大きな懸案がありました。それは20年近く前に買った安物の組み立て式の机。およそ後生大事に使うようなシロモノじゃありません。早いとこ新しいものにしようと思い続けて幾星霜。

 

 この2つの懸案を片付けるべく、連休を工作に充てていたのであります。

 

 まずは書架の完成写真を。


DSCF0966.jpg

 書架2台を製作しているときは、必要なだけ同じものを作るつもりでした。

 ところが、出来上がって設置された2台を見ているうちに、悪いことを思いついたのです。

 

 「この2台を離して置いて、間に棚板を渡せば本棚になるじゃん。」

 

 ところが、実際に設計してみると、木取りがイマイチうまくいかない。どーしてもサブロク(1820mmx910mmの板材)1枚に収まらない。

 

 そこにまたまた、悪魔のささやきが。

 実は書架とは別に机の設計を進めていたのです。こちらの方はサブロク1枚だとけっこう余りが出る。

 

 「もしかして、2つ同時にやればうまくいくかも。」

 

 うまくいったんですよ。サブロク2枚で棚板と机がキレイに取れました。

 

 てなわけで、まずは書架の組み立て。

 2台の書架を900mm離して、その間に棚板を渡しました。作業途中の様子はこんな感じ。


DSCF0928.jpg


 2台の書架に支持のための板を木ネジで留めて、そこに棚板を渡します。渡すだけでもいいんですが、念のため棚板は支持板にネジ留めしました。全部渡すと下のような感じ。

DSCF0929.jpg

 ここに本を収めたのが最初の写真です。これで全幅2100mmのかなり収納力のある書架となりました。

 

 

 机の方はこんな感じ。幅1536mm・奥行き450mm・高さ710mmの、カウンターテーブルのような机です。

DSCF0959.jpg

 私は、こういう奥行きが狭くて幅の広い机が、ずーっと欲しかったんですよ。でも、なかなか「これだ!」ってモノに出会えなくて。手頃な値段のものは寸法や作りがイマイチだし、その逆はその逆だしと。

 中古に出物があるかもと思って、5月に飛騨産業のイスを見つけた近所のリサイクルショップに何回も足を運んだんですけど、こちらも不発。値段や作りが気に入ったものもあるにはあったのですが、幅1800mm奥行き600mmくらいの巨大なシロモノで、さすがにtoo bigでした。

 

 てなわけで、結局自分で作ることになりました。

 机はさすがに本棚のようにほぞ組&ボンドだけで組むというわけには行きませんでした。今回はボンドを塗った上で木ネジをこれでもかというほど打ち込んで頑強に組み立てました。さすがに天板からはネジは打ちませんでしたが、足は木ネジの頭が7本ずつ丸見えです。

 とはいえ、出来映えは意外と上々です。設計製作段階で気になっていた強度や精度も悪くないです。

 

 

 書架と机が出来上がって、長年の懸案がようやく一通り片付きました。

 部屋の雰囲気も変わりました。今まで真っ黒けの机とスチールの本棚があったところに、明るいバイン材のものが座ったため、ずいぶんと明るい感じになりました。

 

 

 それにしても、引っ越して7年も経ってから、なぜ私は矢継ぎ早に工作をしまくっているんでしょう?

 それはたぶん、非常事態というか、非日常に疲れたからじゃないかと思います。

 

 一昨年が昨年まで、我が家は長男・次男の高校入試で実に落ち着かない毎日を過ごしていました。

 で、次男の入試が終わった直後に3.11がやってきました。自分が住んでいた東北地区が津波と原発事故でズタズタにされる映像を何度も見ることになりました。ささくれた気持ちを石原の人でなしに逆なでにされて逆上したりもしました。

 

 非日常的な状態に長くいると、精神面がかなり疲労してきます。

 いろいろな人が指摘していますが、3.11以来、どうしても地に足がつかない感覚がしたと。何と言うか、日常を地道に送ることに罪悪感を持つような、いつもとは違う特別なことを思ったり言ったりしたりしないといけないような、落ち着かない気持ちになったと。

 これがTVタレント(含アナウンサー)なら「ひとつになろう、日本!」とか1回だけビデオ収録して、あとはそれを何十回も繰り返し放送すれば済んじゃうんですけど、世の中TVは見るだけで出演しない人が大半、そーゆー効率的な免罪符は持ち合わせていません。フツーの人はいつまでもクサクサせざるを得ない。

 

 あれから何ヶ月か過ぎて、ようやく「まずは自分の日常を地道にこなそうか」というふうに思えるようになった、ということはあるんじゃないでしょうか。

 

 日曜大工が日常かよ、というツッコミはもちろんあるでしょう。

 でも、私がやったのは、今までずーっと気になっていたのに、ドタバタしていて後回しになっていたことを片付けることです。

 息子たちの受験や3.11のショックに振り回されていた頃は、こういう行為には出られなかったんです。「そんなことしてる場合かよ」という内なる声が聞こえて来て。

 

 でもね。

 あれこれあって落ち着かない時こそ、日常が大切なんですよ。

 きちんとメシを喰って、きちんと寝て、毎日やっていることをやる。そうでないと完全に自分を見失っちゃいます。

 で、そういう日常を支えるのが、職場の環境だったり自分の部屋だったり家族だったりするわけです。

 日常の支えがあるからこそ、非日常にも対抗できるってもんです。

 

 

 「この部屋のここはいい加減に何とかしなきゃいけないよなあ」と思いながら過ごす日々よりは、居心地のいい部屋で過ごす方がずっといい日常であるはずです。

 と、大げさなお話をして、日曜大工シリーズも一応の完結です。

 

 

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