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ssh511 教育ブログの読み方(1) [マスコミュニケーション論]

<2012>

 

 教育ブログには、いくつかのパターンがあります。

 sshはライター=誰が書いているのかに注目して分類してみました。

  1. 学校・塾・家庭教師など、実際に人に物を教えている人間が書いているもの
  2. 元教員や教育行政関係者など、現場以外で間接的に教育をする側に関係している人が書いているもの
  3. 保護者や生徒や元生徒など、教育を受ける側の人間(およびその関係者)が書いているもの
  4. 政治家や一般市民など、教育と直接関係のない人間が書いているもの

 

 ライターが違うと、ブログの色合いも違います。

 

 1.のタイプは、実践報告が多いです。自分自身が実践をしてますから、それに関する話が主です。

 ただ、失敗例はあまり紹介されません。

 本来、実践の紹介は失敗例の方が役に立つのですけど、まあこれは致し方ありません。なにせ失敗例というのは、具体的にトラブルを起こした生徒の話になっちゃいますから、それをネットで紹介するのは個人情報なんたらかんたらが絡むので、ちょっと難しい。

 sshもこの1.のタイプのブログです。で、私も「キレイゴト」ばっかり書いてるなあ、ということは自認しています。

 でも、やっぱりキレイゴトしか書けないのですよ、生徒に関わることは、やっぱり。万一当事者や関係者が見たらマズいだろうなあ、と思いますから。

 その点、塾講師や家庭教師の方々のブログは、結構歯切れよくビシバシとくるタイプが見受けられます。ここいらへんは背負っている組織のサイズが軽いゆえの思い切りの良さがあるんでしょう。別にうらやましくもないですが。


 

 2.のタイプは、さらに大きく二つに分かれます。

 一つは、教育現場での仕事を終えたOBOGからの指導という形。もう一つは、純粋に行政畑から来た人の、違和感にもとづく強い批判。

 私の地元でも、教育委員会には、現場上がりと行政上がりの人が入り交じっています。たぶんそうやってバランスを取っておくのがいい案配なんでしょう。

 読んでみれば、どちらの感覚も一理あるという感じです。

 

 3.のタイプは、基本的に学校現場や教育制度への批判が中心です。

 ま、これもまた無理からぬことでしょう。

 自分または自分の子どもが幸せな学校生活を送ったとしたら、わざわざそれをブログにしたためようとは思わないでしょう。どうしても黙っていられないと思うからこそ、労を払ってブログを書くわけです。

 そういう批判が必ずしも当たっているわけではないですが、しかし必ずしも言いがかりでもありません。

 ただ、生徒や保護者はわりと個人情報とか機密保持とかいうことに無頓着な場合があって、かなりドキッとするような情報(そこまで書いたらどこの誰だかバレちゃうだろうというようなレベルの)まで書いてあることがあって、なかなか怖いです。

 

 そして4.です。

 この種のブログは、イデオロギー色の濃いものが多いのが特徴です。というか、この種のブロガーは大半が「つくる会」の関係者で、日教組批判ブログばっかしです。

 こういうブログは、総じて事実誤認だらけで読むに耐えないカス記事だらけです。

 たまにはそうでないものもありますが、相当珍しいです。

 ま、でも、そういうもんでしょう。違和感こそ意見文の原動力です。「けしからん!」と思うからこその教育批判ブログでしょう。満足していれば、わざわざブログなんか始めません。

 

 

 次号では、ssh的に、こんな教育ブログの世界を有効活用するコツをご披露いたします。


 

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