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ssh598 まず最低限を考える [教科学習]

<2013>

 

 山田ズーニー「おとなの小論文教室」で、興味深い話を読みました。

 

 学校でクラス替えがあると、新しいクラスの人たちと仲良くならなきゃ、と強く思ってしまって、しかしみんなと気が合うはずもなく、仲良くなれない人が見つかるたびにマイナスが発生するようで落ち込んでしまう。

 ところが別の人は、友達なんて1人できれば上出来だと最初っから思っているという。その人にとっては、気が合う人と出会えることは儲け物というかプラスであって、仲良くなれる人が見つかるたびにプラスが発生するようで嬉しくなる。

 

 友達になれなかった人がいたことで落胆する前者と、友達ができたことを素直に喜べる後者。

 後者のように達観することが必ずしも良いわけじゃないですが、それでもこういうエピソードを読むと、ゼロに近い方から発想するというのも、なかなかいいことがあるじゃないかと思います。

 

 

 さて、国公立前期の発表シーズンです。

 合格発表は、不合格発表でもあります。合格者以外はすべて不合格者です。合格の喜びのよりもずっと多く、不合格の涙が流れています。

 

 今からどうするか?国公立前期に向けて頑張って、不合格になった落胆と疲れの中で、どうするか?

 

 こんな時こそ、ゼロに近い方から考えてみてはどうでしょうか?


 

 ゼロというのは、中期後期の受験も放棄して、これから出願できる学校も探さず、今年の受験を終わらせてしまうこと。

 でも、これはいかにももったいないです。

 せめて、少しだけでもできることはないのか?

 

  1. 中期後期試験を、とにかく受ける。準備も勉強もできなくても、とにかく受ける。
  2. 1.よりも少し頑張れそうなら、先生や友達に話を聞いてもらう。家に閉じこもっていると気持ちが腐ってしまう。
  3. 2.よりもさらに少し元気なら、やれる範囲の準備をしてみる。過去問を調べてみる。対策までやる元気がなくても、一応調べてみる。
  4. 3.よりも頑張れそうなら、やれる範囲で対策の勉強をしてみる。全部はムリでも、1年分だけでもやってみる。
  5. 4.よりもさらにファイトがあれば、残る日にちを精一杯頑張ってみる。日数は限られているのだから、完璧はムリだけど、それでもやれるだけやってみる。

 

 中期後期は勝ち目の薄い戦いです。疲れもたまっているし、戦うこと自体が大変です。

 そんな戦いですが、それを最後までやり切ることには、大きな価値があります。

 たとえ不合格となっても、極限状態で戦った経験は、次に必ず活きます。

 

 100%は要りません。最低でも、これくらいならできるということをやりましょう。

 頑張れ、捲土重来を期す受験生。


 

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