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ssh612 生徒が成長する瞬間を目撃できる幸福 [教育問題]

<2013>

 

学校の先生をやっていて、一番の喜びって、何ですか?

 

 すっかり更新をサボっていたsshであります。1週間以上サボってましたね。

 より正確に言うと、実は今月中旬にアップした記事は、どれも以前に書きためておいたものをアップしただけなんです。だからマトモに記事作成をするのは3週間ぶりくらいになります。

 忙しかったんですよ。文化祭で。


 わが地元ではどこの高校でも文化祭は大変に盛大でして、4日間くらいが費やされます。

 かつては910月が主流だった文化祭も、(頼んでもいないのに)共通一次試験が導入され、1月から大学入試戦線が始まるようになった30年ほど前からは、6月下旬から7月中旬がピークとなりました。

 ただ、それでも文化祭の規模を縮小するということは、私の地元ではありませんでした。今も昔も、文化祭は金曜日から月曜日の4日間というのが一般的です。

 

 そんな文化祭なんて全く想像もできない、という方はたくさんいるでしょうね。

 でも、4日間も何をやるんだ、という質問にはここでは答えません。4日間なければできないことがあるとだけ答えておきます。

 

 とにかく大きなイベントですから、企画も運営も準備も期間中の仕事も激務です。

 その激務を引き受けるのは、もちろん最高学年たる3年生です。

 職員ももちろん働きますが、生徒を指導したりサポートしたりする役です。主役は生徒。そうでなければ、生徒会活動として学校で行う意味がありません。

 

 今年、私は3学年の担任です。

 今年の文化祭は、自分が2年と数ヶ月かかわってきた生徒達が企画運営する、一世一代のイベントです。

 文化祭はいつも忙しいのですけど、そういう巡り合わせ故、余計に忙しかったのです。


 学校の先生をやっていて、一番の喜びって、何でしょうね。

 私はこの問に対する答えを、すでに持っています。

 

 生徒が成長する瞬間を目撃できること。

 

 


 

 大人にとって、子どもの成長は、微笑ましく、嬉しく、誇らしく、幸福なのものです。

 あんなに頼りなげだった子どもが、いつの間にかたくましくなっていた。そういう姿を見ると、他人の子どもであっても、私達はえも言われぬ幸福感を感じます。(中には全然そういうことを感じない人もいるんでしょうか。)

 

 自分の子どもであれば、その感激はひとしおでしょう。

 日々ハラハラドキドキイライラしながらあれこれ世話を焼いてきた子どもの成長は、本当に嬉しいものです。

 

 親には、もう一つの特権があります。

 毎日じぶんの子どもを見ているが故に、子どもが成長する瞬間を目撃するチャンスがある。

 初めて寝返りをうった日。初めて立った日。初めておねしょをしなかった朝。初めて一人で学校へ行った日。初めて親にエラそうな口をきいた日。そういうものを、親はライブで目撃できる。

 

 ただ、子どもが大きくなってしまえば、そのチャンスもなくなります。

 

 

 学校の先生は、ずーっと子どもを見ています。小学校の先生はずーっと小学生を見ている。中学校なら中学生を、私であればもう四半世紀以上ずーっと高校生だけを相手にしています。

 小学生も中学生も高校生も、ものすごく成長の速い時期です。本当に、突然ものすごい成長をしてみせることがある。

 学校の先生を職業にしていると、そういう成長の瞬間をライブで目撃するチャンスが、ものすごく多いのです。

 これは教員の特権だと私は思います。

 

 子どもの成長をもっとも頻繁に目撃することができるのは、特別活動の中です。

 4日間の文化祭は、まさに成長の宝庫です。

 今年は、入学以来ずっと相手をしてきた生徒達が3年生でしたから、たくさんの「成長の瞬間」を見ることができました。

 この幸福感、他の仕事じゃ味わえないでしょうね。どーだ、羨ましいか。(え?全然?それはどうも失礼を。)

 

 

 ただ、ちょっと残念なことが一つ。

 ここ数年、私は仕事分担の関係で、一つの会場に張り付かねばならないのです。そのため、展示会場や他の発表会場にあまり足を運べない。できれば全部見たいんですけどね、まあ、しゃーないですか。

 校内祭のクラス別パフォーマンス大会で、私のモノマネを取り入れたクラスが優勝したんですけど、それも見てないのですよ。一体どんなことをやったんでしょうかね。何となく想像はつきますが。


 

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