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ssh630 週間スケジューラー [教科学習]

<2013>

 

 学習ってのは、ただやみくもにやってもなかなか効果が上がりません。計画性は重要です。

 小学生だと、夏休み前に1日の生活の計画を立てて提出させられます。

 中学だと定期テスト前にテストまでの学習計画を立てさせられたりします。

 高校生ともなれば、ましてや受験生となれば、日常的に計画性が必要です。

 

 ところが、これが意外とうまくいかないんです。

 「この時期は、何を重点的にやればいいですか?」とか、「今は毎日何をやるべきですか?」なんて相談を受けたりします。

 いろいろ話を聞いているうちにわかったのは、高校生の多くが、短期的な計画と長期的な目的はあっても、中期的な計画を意識していないということです。

 彼ら彼女らは、毎日何をすべきかはすごく意識している。同時に、テストや模試やセンター試験までの目標も意識している。

 でも、1週間単位とか、1ヶ月単位の計画は、ほとんど意識していないんです。

 

 このことに気付いた私は、週間スケジューラーなるものを生徒に配布するようにしています。


 

 週間スケジューラーというのは、文字通り、1週間単位のスケジュール表です。

 スケジューラーには、月曜日から日曜日までの7日のスケジュールが時間単位で書き込めるようになっています。要は単なる7日分の時間予定表です。誰でもすぐ作れます。

 

 週間スケジュールを作成する手順としては、最初に、月曜から金曜に授業時間と時間割を記入します。

 続いて、クラブや塾などのスケジュールを記入します。以上が動かしようのないスケジュール。

 次に、睡眠時間・食事の時間・風呂の時間を記入します。受験生と言えどもこういう時間は健康に関わる大切な時間です。

 

 以上が埋まって、残った部分が、自分が学習時間に充てられる時間帯です。

 ここに学習時間と学習内容を書き込んでいきます。

 ここでも、まず、絶対に外せないものから書き込みます。具体的には予習と復習。

 英語の授業がある前日は、その予習に1時間くらい必要なはずです。数学もしかり。これは最初に書き込んだ時間割から決まります。

 残った部分に、自分のテーマとなる学習を入れていきます。

 

 このスケジューラーのミソは、1週間という期間を意識して計画を立てることで、土日の使い方が改善することです。

 例えば、地歴の学習に不安があって、どうしても地歴の学習に時間を割きたいという人がいるとしましょう。

 不安感は人間を妙に駆り立てます。放っておくと、この人は地歴ばかりやって、他の教科の学習をせず、結果として全体の力を落とす危険があります。

 週間スケジューラーでは、まず予習復習などの必要な学習の時間が確保します。自分のテーマとなる学習は、そのあとで時間を見つけます。

 すると、土日が貴重であることがよくわかります。

 こうすることで、平日の家庭学習で「地歴は不安だけれど、その時間は土日に取ってあるから心配しなくていい。」と安心することができ、毎日の学習に集中できます。

 

 必要な学習をちょうどいいバランスで学習しようと思っても、それを1日の学習時間の中でバランスするのは不可能です。

 でも、1週間くらいの単位で考えると、けっこう上手にバランスが取れるものです。

 

 センター試験が近づいてきてからも、週間スケジューラーは役に立ちます。

 2次対策に使う時間を、1週間の中で指定しておくことで、不安を感じずにセンター対策と2次対策に取り組めます。2次対策は土曜日の午前と日曜日の午後だけやる、とかいうふうに。

 

 

 万人に有効かどうかは知りませんけど、けっこうな生徒の役に立ってはいるようです。

 参考になれば幸いです。


 

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