ssh604 sshは改憲問題の棚上げを提案します [社会]
<2013>
晋三坊ちゃまの再チャレンジが(中央メディアの世論調査の数字的には)大いなる支持を受けているということで、坊ちゃまが特にこだわっている日本国憲法の改正がにわかに現実味を帯びてきました。
7月の参議院選挙で96条改正を争点にすると、なかなか勇ましいことを言っております。
長年改憲に向けて頑張ってきた読売クンと産経クンもテンション高いです。
人間のクズ石原慎太郎も、老脳に無知、じゃなくて老骨にムチを打って頑張っております。
でもねえ。
2013年の日本で、改憲ってのは、喫緊の課題なんでしょうか?
私自身は日本国憲法のファンです。私は現憲法はかなり好きです。
冗談じゃない、あんなもん押しつけの時代遅れの憲法だ、というご意見があることは、重々承知しております。
でも、そういうふうに現憲法への批判ができること自体、現憲法が基本的人権の尊重という原則を持っているからじゃないですか。
日本国憲法は、日本国憲法を批判する権利をも保障しておるのですよ。懐が深いですぞ、日本国憲法。
でもそれは私の意見。憲法は不変の真理じゃありません。みんなでよーく考えて、ここは変えた方がいいじゃんということになれば、手続きを踏んで変えればいいだけのこと。それは否定しません。
ただし。
憲法は他の法律とは違います。国の最高法規。しかも民法や刑法と違って、国の施政者に対して縛りをかける機能を持っています。それが立憲制。長い歴史をくぐり、様々な悲劇を経験した人類がやっとこたどり着いた、絶対王政や封建制よりもマシな政治システムです。
その憲法を変えるというのは、よほどの熟慮がいります。みんな(主権者たる国民が)でよーく考えた上で結論をださなきゃいけないはずです。
今がチャンスとかいうようなノリで変えるようなもんじゃないです。
というわけで、sshはここにはっきり意見表明いたします。
改憲問題は、当分の間、棚上げにしましょう。
sshが改憲の棚上げを求める一番の理由は、今はもっと重要で緊急の課題があるからです。
第1はもちろん、東日本大震災の復興問題。特に福島第1原発の問題。
人間のクズ野田佳彦が「冷温停止状態」とブチ上げたのが2011年12月16日。でもフクイチの事故は全然収束していない。放射能汚染された水がダダ漏れしてる。復興どころの騒ぎじゃない。
こんな状況で、「我が国の憲法を・・・」とか悠長なことを論議してる場合じゃないでしょ。自国民の命がどうなるかわからない状態で、憲法問題なんか語れませんって。
今の日本で最も喫緊の課題は、フクイチと東日本大震災の被災者支援です。
第2は、沖縄の基地問題。
ここでも、同じ日本国民が生活を脅かされ、普通に生きることを否定されています。
第3は、貧困問題。
昨今の円安で輸出企業は一息ついていますが、これが期待感からくる一時的なものであることはみなさん重々承知でしょう。雇用問題も貧困問題も全然改善されていません。
三たび、自国民が普通に生きることが脅かされています。
憲法を改正したら、この3つはよくなりますか?
改憲で、フクイチの事故が収束して、被災地の復興は一気に進みますか?
改憲で、沖縄の米軍基地周辺の人々の暮らしは安心安全なものになりますか?
改憲で、雇用が安定して貧困層はなくなりますか?
改憲の前にやるべきことは、はっきりしてるじゃないですか。
繰り返しますが、改憲ってのは、「今がチャンスだ」というようなノリでやるもんじゃないです。
熟慮に熟慮を重ね、全く意見の異なる相手ともよくよく話し合って、時間をかけて、ようやっと実現するものです。
だからこそ、多くの国の憲法は、改正がしにくいようになっているんです(硬性憲法)。
96条を変えましょうという主張は、硬性憲法を軟性に変えたいということのようですけど、それそのものからして「ノリ」でやるようなことじゃないです。
憲法論議多いに結構。改憲を主張する、その志よろし。
でも、今はその前にやることがあります。いっぱいあります。
憲法論議をすることに私は大賛成です。改憲の意見も尊重します。改憲派の方々とも、憲法論を大いに語りたいです。
しかし。
今はその前に、やるべきことがあります。
改憲論議は、取り合えず棚上げして、喫緊の課題をまずは何とかしませんか?