ssh1099 夏休み大型企画〜TC-K222ESG大修理(3) [DIY記]
<2020>
ロータリーエンコーダを分解掃除し、さらにフォトインタラプタ2つを交換するという大仕事で作動の不良はなんとか治まったTC-K222ESG。これで一件落着かと思いきや、テープの損傷が以前より多発するようになってしまいました。
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shirasshピンチローラー交換前のTC-K222ESGで損傷したカセット、That’s OW-4 70。テープがガイドからズレて消去ヘッドの角に当たって傷がつく。最悪の場合完全に外れてグチャグチャになる。 https://t.co/zSViFgnfO708/18 21:39
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shirasshテープガイド調整中のTC-K222ESG。しかし今回はどうにもならず、ピンチローラー交換を決意。
左のLEDライトはダイソーの100円もの。軽いし明るいし安いし単三3本だし実にあんばいがいい。 https://t.co/G8dsAgi61R08/18 21:52
ところが、今回はどう調整してもダメです。ネット情報によるとサプライ側のピンチローラーの劣化による可能性大です。他の要素はすべて潰しましたから、もうピンチローラー交換しか打つ手はありません。
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shirassh通販で部品をゲット。サプライ側ピンチローラーは11mm径、引き側は13mm径、幅と軸径は共通で8mmの2mm。ついでにキャプスタンベルトも交換することにする。部品は高くないが送料は相応。 https://t.co/27VUIhg8DA08/18 21:55
ピンチローラーの脱着はこれで3回目ですが、実は1回目にちょっとしたトラブルがありました。今回のターゲットであるサプライ側ピンチローラーはテープガイド調整ナットで固定されているのですが、これをいくら回しても全然外れませんでした。
泡食ってネット検索したところ、テープガイド調整ナットがシャフトのネジ山に固着してシャフトごとクルクル回るケースがあるという情報を見つけました。改めてよく観察すると私のK222ESGはまさにこれ。ナットといっしょにシャフトが回ってました。シャフトをペンチで押さえてナットを回したら緩んで抜けました。
K222ESGなどに使われているメカデッキはこのピンチローラーシャフトが抜ける個体がときどきあるらしいのですが、こういうトラブルもあるのですな。古い機械は侮れません。
と、しかし、あれ?じゃあ5年前にナットを回したときはどうだったんだろう。20年以上経過したものが回ってその後の5年で固着するというのも不自然な話ですが、真相はよくわかりません。
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shirasshキャプスタンベルト交換中。この2つのフライホイールを眺めてるだけでニヤけてしまうのは、まあある種の変態ですな。高精度に加工された金属部品って大好きなんですよ。 https://t.co/efu0WRN0EQ08/18 22:06
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shirassh引き側のピンチローラー。左が交換前、右が交換用の新品。左だけ見てると大丈夫そうに思えたけどこうして並べると寄る年波が出てる。こっちの交換は簡単。 https://t.co/wktzWiVOAp08/18 22:08
TC-K222ESGのDIY修理でものすごくお世話になってるサイトが2つあります。
・Audiolife:千歳市の業者で、カセットデッキとDATデッキの修理・販売を行っています。修理については写真と解説がブログに頻繁にアップされていて大変に参考になります。私にとって大変ありがたいのはAudiolifeは特定のマシンだけを修理対象としていて、その中にTC-K222ESGが入っているということです。K222ESGのサプライ側ピンチローラーの定位置が21.1-2mmというようなことまで教えてくれます。こういう業者があると、最悪の場合はお金払って直してもらえるという安心感があります。
・昭和カセットデッキ研究所:こちらは業者ではなくアマチュアの愛好家の方ですが、腕は完全にプロです。たまに海外から質問もらったりしてます。
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shirassh再組み立てして調整開始。なかなかうまく行かなかったが何とかトラブルの発生しにくい場所を見つけた。調整ナットは本来の位置から1/2近く左側に回っている。動かしすぎな気もするが、交換作業でいろいろ狂ったのだろうか。 https://t.co/hxfivjCCJX08/18 22:23
アジマスというのはテープのトラックとヘッドの当たる角度のことで、これがほんのわずか狂うだけでも音が激変します。特に高音に影響が大きい。これまでメカデッキのバラシに躊躇していた一番の原因はこれです。メカをバラすとテープパスとアジマスも調整しないといけない。テープパスはまあ目視でもなんとかなりますが、アジマスは大変です。
アジマス調整を真面目にやるにはテストテープとオシロスコープが必要ですが、さすがにそんなものに大金をはたく気はありません。どーせ使うのは自分だけだから自分の耳が満足すればそれでいいと割り切るにしても、問題はどのテープで調整するか。手持ちのテープはどれも手持ちのデッキで録音されてますからアジマスの正確さは担保されません。
私のようなケチんぼアジマス調整をする人は世の中にそこそこいるらしく、ある方が有益な情報を紹介していました。市販のミュージックテープならきちんとしたマシンで録音されているのでアジマスの正確さは信頼できると。
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shirassh簡易アジマスチェックにはアジマスが信頼できる業者製のミュージックテープを使うべしと。さてそんなもの手元にあったかな・・・。
おお!1本あるではないか。サンプルだけど業者が作ったミュージックテープに違いはない。 https://t.co/fhs5sztMQi08/18 22:38 -
shirasshアジマスチェックは同じミュージックテープをTC-K222ESGとTC-FX66で交互に再生して同じヘッドフォンで聴き比べる。FX66はヘッドフォンレベルが固定なのでK222ESGをFX66に合わせる。 https://t.co/WorbpIHT8H08/18 22:41
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shirasshヘッドフォンはソニーDR-4M。40年前に買っていまも完動品。モニター用として作られているので音のチェックにはうってつけ。装着感はまったくダメで長時間装着してると耳が痛くなってくる。リスニングには不向き。 https://t.co/BI8pZozgtD08/18 22:44
チェックの結果ですが、まさに「微妙」。
K222ESG単体で聴くぶんには特に問題ない感じですが、FX66に比べると高音の伸びが少し弱い感じがします。ヘッドフォンで聴くには現在のK222ESGの音の方が疲れなくていいくらいなんですが、高域に影響があるとするとアジマスが少しズレてる可能性があります。
K222ESG単体で聴くぶんには特に問題ない感じですが、FX66に比べると高音の伸びが少し弱い感じがします。ヘッドフォンで聴くには現在のK222ESGの音の方が疲れなくていいくらいなんですが、高域に影響があるとするとアジマスが少しズレてる可能性があります。
そこで最近録音したテープをメインシステムのスピーカーでいくつか聴いてみました。こちらも、THE・微妙。十分使い物になる音なのですが、気のせいか以前より高域の伸びが弱い感じもします。さてどうするか。
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shirassh若干のアジマスずれが発生してる可能性があるがこのまま様子を見ることにする。しばらく使ってやはり調整が必要になったら手を付けよう。というわけで今回はこれにて終了。 https://t.co/lahI5aPFpK08/18 22:53
DIYが業者に確実に勝ることが1つあります。それは常に手元にキカイを置いておけること。業者の場合、一定期間内に修理・調整してテストをして返さねばなりませんが、DIYならずっと様子を見ることができる。調子が悪くなったらまたいじればいい。古いキカイは一旦症状が治まってもまた調子が悪くなることもあります。DIYならずっとお付き合いできます。
ということで、TC-K222ESGの大修理は一応フィニッシュです。次に手を出すとすればいよいよアジマスですね。
2020-08-19 15:57